「平均年齢17.8歳」の体操女子日本代表 “全員が初五輪”でも「メダルも夢ではない」
5月18日に群馬県・高崎アリーナで行われた体操のNHK杯で、パリ五輪の体操女子日本代表が選出された。メンバーは、4月の全日本選手権の得点に今回の得点を加算した総合成績上位の4名に“チーム貢献選手”1名を加えた5名の選手。平均年齢は17.8歳で、どの選手も五輪は初出場だという。 【写真をみる】最年少16歳の岸里奈、美しい「ユルチェンコ2回ひねり」を披露
エース・宮田は4種目で大活躍のオールラウンダー
このチームの中心は宮田笙子(しょうこ・19)。跳馬、段違い平行棒、平均台、床の4種目でまんべんなく得点を稼ぐオールラウンダー。今回のNHK杯でも危なげなく得点を積み上げ大会3連覇を成し遂げた。宮田の特徴は、その圧倒的な脚力が生み出すバネで、H難度の大技「チュソビチナ」を軽々こなす床や跳馬での活躍が期待される。日本チームの「頼れるエース」だ。
「メダルも夢ではない」
宮田に次ぐ2番手で代表の座を手中に収めたのは、次代の中心選手と目される岸里奈(16)。岸も宮田と同じオールラウンダーで、床で繰り出すH難度の大技「シリバス」は大注目だ。体線の美しさに定評のある岡村真(まな・19)と中村遥香(16)は、それぞれ平均台、段違い平行棒で持ち味を発揮することだろう。いずれも日本チームがやや苦手とする種目だけに心強い。“貢献選手”の牛奥小羽(うしおくこはね・19)も跳馬のスペシャリストとして活躍してくれるに違いない。 選手としてロンドン五輪に出場した、解説者の田中理恵さん(36)に話を聞くと、 「日本の美しい体操は必ず高い評価を得られるでしょう。宮田を軸にミスなく演技すれば、団体のメダルは夢ではないと思います」
撮影・西村 純 「週刊新潮」2024年5月30日号 掲載
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