亜細亜大の中国人教授も「失踪」状態に 昨年2月から
亜細亜大学(東京都武蔵野市)の中国人教授、范雲濤氏(61)が2023年2月に中国に一時帰国したまま所在不明となっていることが21日、関係者らの証言で明らかになった。日本在住の中国人研究者では今年3月、神戸学院大学の中国人教授、胡士雲氏(63)が同様に昨年夏に一時帰国して以降所在不明となっていることがThe News Lens JAPANの指摘で表面化したばかり。いずれも中国当局に拘束された可能性が指摘されており、関係各方面が注目している。 【全画像をみる】亜細亜大の中国人教授も「失踪」状態に 昨年2月から 新たに消息不明となっていることが判明した范雲濤教授は、亜細亜大学都市創造学部都市創造学科で国際法や政治学などを受け持っている。 大学によると本人と連絡がとれなくなった昨春以降、日本在住の家族とのやりとりを通じて病気休職扱いとし、他の教員による代講に切り替えた。 范氏は上海復旦大学から日本の京都大学大学院に留学し、法学博士を取得。大阪国際大、龍谷大で非常勤講師を務めた後、中国弁護士として東京の法律事務所にも所属したことも。上海交通大助教授、上海市外国貿易大客員教授などを経て2006年4月より亜細亜大で現職。 中国では2014年に制定した「反スパイ法」を23年に改定し、「スパイ」としての摘発対象を拡大しており、日本在住の研究者が重点的な摘発対象とされている可能性もある。 この件に関し亜細亜大は「個人情報保護の観点から、休職者に関して、休職という事実以外は明らかにしておりません。本学としては、引き続き、ご本人の復職を切に願い、適宜、必要な対応をとってまいります」との声明を発表している。
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