「人を食べ物と認識する個体も」 信州でもクマ目撃相次ぐ、対策は?【長野・大町市】
クマの目撃が、今月に入って急増しています。被害に遭わないためには〝やぶ〟の草刈り、といった対策も重要です。 近年、各地でその凶暴性があらわになってきたクマ…。秋田県が21日に開いた緊急対策会議では、衝撃的な分析も…。 ■女性職員 「人が持っている食べ物を奪うですとか、人そのものを食べ物と認識して攻撃する個体がまれにいます」 環境省によると、2023年度、人身被害が11件と全国で4番目に多くなった県内…。被害を防ごうと、大町市では対策が始まりました。大規模な〝やぶ〟の草刈りです。今月18日、秋田県の山林で男性が遺体で見つかり、搬出を試みた警察官2人がクマに襲われ、大けがをしました。搬出ができたのは4日が経った22日でした。その理由は、現場が〝やぶ〟で見通しが悪く、再び遭遇する恐れがあったためです。 大町市では今月に入り、目撃情報が20件寄せられていて、去年を上回るペースです。とくに集中しているのが、大町温泉郷。例年およそ20万人が宿泊する観光地です。 ■温泉郷の飲食店・店主 「お客さんを扱う商売だから…うーん」 温泉郷の人々は、頭を悩ませています。 ■温泉郷のホテル・スタッフ 「宿泊客に呼び掛けをして事故がないように努めています」 コチラのホテルのフロントでは…。 ■貼り紙 「特に早朝や夕方に(目撃が)多く、親子熊の情報も増えています。付近の散策はお控えください」 とは言え、観光客は自然を求めて訪れるので…。 ■大阪からの観光客 「クマが出るかビクビクしながら行きました。大きな声で喋りながら、人間の存在をクマにアピールしながら歩きました」 付近で測量の仕事をする男性の腰には…クマ鈴。さらに、必需品として見せてくれたのは…クマ撃退スプレーです。 ■付近で測量の仕事 「動いていれば良いですけど、機械を据えて測っていると動かないから(クマ鈴は)鳴らないじゃないですか。だから」 県森林づくり推進課によりますと、先月の目撃件数は例年並みの20件で、その半分を北信が占めましたが、今後は特に東信・南信で子グマの目撃が増える予想です。耕作放棄地や雑木林の〝やぶ〟の草刈りなど、遭遇リスクを減らす対策が求められます。