日経平均は「マイナス金利解除」後にどうなる? 異次元緩和は終わっても、この異次元相場はまだ続く
しかし、前期比での円安効果は薄れても、前出のとおりG20では世界経済はソフトランディングに向かっている。また日本も、植田日銀総裁のコメントにもあるとおり、2025年3月期の純利益は「数量効果」(売り上げ増)によって、4期連続の過去最高になると思われる。 つまり、現在は決してバブル状態ではない。とくにデフレ脱却からインフレ相場に向かう日本経済は、これから本格的に世界から再評価されるだろう。米国株を「カジノ的だ」と警戒する投資の神様も、日本株は買い増している。
日経平均は3月11日に今年最大の安値幅となる868円の下落を見せたあと、翌日の取引時間中には前出のように3万8271円の安値をつけた。だが、その後の下値はジリジリと切り上がっている。18日も日経平均の先物を見ていると、3万8900円前後の展開が予想される。 3月第1週に6865億円の大量売り越しとなった信託銀行(年金筋)のリバランス売りが、第1週までですべて終わったとは思えない。だが、調整期間は1カ月を待たずして終わる可能性もある。
ともかく、本欄では何度も書いているが、投資家はこの相場に最後までついて行くための算段を、あの手この手を使って考えるべきだ。そのために重要なのは「焦らず慌てず」ということになる。 (当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)
平野 憲一 :ケイ・アセット代表、マーケットアナリスト