“会社の約束”果たされた?【ジュリー氏謝罪から1年<2>】
山崎キャスター 「ただ、私たちの『SMILE-UP.』への取材で、ジュリー氏は現在もグループ企業4社の代表取締役会長であることがわかりました。4社の内訳は、音楽や映像ソフトを製作・発売する2社、音楽に関する権利を管理する会社1社、コンサート制作・チケット販売を行う1社だということです」 「『SMILE-UP.』によりますと、ジュリー氏は、担当業務に応じて役員報酬を受け取っているということです。またグループ会社の一部では、配当こそ受け取っていないものの株主にとどまっているということです」 「なぜ、こうした現状になっているのか『SMILE-UP.』の山田CCOに取材しました」
SMILE-UP. コンプライアンス責任者 山田将之CCO(今月9日) 「実質的には経営にはいずれもすでに関わっていないと聞いています。適切な代わりの者・後任の人がいないとか手続き上の問題とか物事を変えるにあたっての段取りが進んでいないからということなのかなと理解しています」 「いただいたような問題意識は当然我々の中でもありますし、整理をしなくちゃいけないところだと思うんですが、いつのタイミングでどうなるかは私限りでは把握をしていないですね」
山崎キャスター 「物事が変わるに当たっての段取りが進んでいないという言葉もありましたが、『SMILE-UP.』側は、会長職については、近く後任の経営者を決定の上、順次、会長の地位から退任する方向で対応を進めているとしています。また、ジュリー氏が今後も株主を続けるかは「現在検討中」だとしています」 森圭介キャスター 「ジュリー氏が今もグループ会社4社の代表取締役会長で、グループ会社の一部で株主でもあるということですが、企業のガバナンスに詳しい青山学院大学の八田進二名誉教授は次のように指摘しています」 青山学院大学 八田進二名誉教授 「ジュリー氏がグループ会社を完全に手放すまでには一定の時間がかかり、難しいということはわかっている。ただ、代表取締役会長を退いたとしても、ジュリー氏が株式を持っている限り自分の都合のいいように経営者を選ぶこともでき、実態はなんら変わっていないように見える」