生産終了のXF 鮮烈な美のアタランタ 強豪を制したカローラ 2024年に心へ沁みた記事3選(中嶋編)
信頼性の高さでトドメを刺したカローラ
3本目は、日本のクルマも登場した比較試乗。自国のベーシックカーが高く評価されると、やっぱり嬉しい。 ■<2024年のベスト・ファミリーハッチバックは? ゴルフ/308/カローラ・スポーツ 3台比較試乗(1)>※リンクはページ下部「もっと深堀り」に かつては、ありふれたクルマの代名詞のようにも見られていた、トヨタ・カローラ。六本木のカローラ、なんて使われ方もされていたほど。しかし最近は、運転が楽しい高水準なクルマだと、英国編集部から好評価を得ている。 この比較では、最新のフォルクスワーゲン・ゴルフとプジョー308という、ハッチバックの強敵と対峙している。スポーティな身のこなしや、しなやかな乗り心地などを強みとしてきたモデルだから、カローラ・スポーツの苦戦が想像された。 ところが実際は、登場が2019年と1番古株なカローラ・スポーツが終始優勢。インテリアの弱点も指摘されているものの、敏捷性や乗り心地でアドバンテージを掴み、最終的には信頼性の高さでトドメが刺されている。 英国編集部は忖度なしに、良くない部分はしっかり指摘する。翻訳する時は、あまり角が立たないように気を使うことも少なくない。だがこの比較試乗では、気持ち良いほど褒められていた。 英国編集部の記事を日々担当していると、彼の地における日本メーカーのプレゼンス低下をジワジワと実感する。そんな中で、孤軍奮闘している印象のトヨタ。確立したハイブリッド技術で、2025年の荒波も乗り切れると信じている。
中嶋健治(執筆)