「風呂キャンセル界隈」は“ゴミ屋敷”の住人予備軍!? 支援難しい“セルフネグレクト”の実態
もし家族や友人がセルフネグレクトになってしまったら?
もし家族や友人など、身近にいる大事な人がセルフネグレクトに陥ってしまった場合、周囲の人にできることは何だろうか。 「相手にとって何が必要なのかを考えて、寄り添って同じ時間を過ごすことですね。相手を責めたり、『何でこうなったんだ』と問いただしたりしない。当事者は『何をすればいい?』と聞かれるのも心の負担に感じます。多少お節介だとしても、ご飯を持っていったり、何気ない雑談をしに行ったり。誰かひとりでも”この人は信頼できて安心できる”という人がいれば、抜け出せるかもしれません」 実際にセルフネグレクトから抜け出した当事者の事例で、「支援者が毎日お弁当とお茶を持ってきてくれて、何も言わずに置いていってくれたことで自分の心が動いた」と語った人もいるそうだ。 「たとえ拒否されても、『私はあなたと関わっていきたい』という気持ちを伝え続けることが回復への手助けになります。セルフネグレクトにかぎらずだと思いますが、相手がどんな支援を望んでいるかを考えて行動するのが一番大切だと思います」
倉本菜生