24時間「プラスチックなし生活」を実践!挑戦してみてわかったこと
ふと周りを見渡すと、私たちの生活にあまりにも身近なプラスチック。地球にどんな影響をおよぼしているのか知ってる? 【写真】1本のペットボトルがレギンスに生まれ変わる!? 9つのリサイクル手順 実はプラスチックは化石燃料である石油やガスを原料にしているので、生産と廃棄の両方でCO2が排出される。このまま何も対策を打たなければ、プラスチックの生産、リサイクル、焼却のプロセスで排出されるCO2が、2040年には、パリ協定の許容排出量の19%を占めることになり、地球温暖化を1.5度に抑える目標の達成が難しくなるかもしれない(国連環境計画)。プラスチックの世界の消費量は2019年時点で4億6000万トンにもなり、2060年には約3倍の12億3100万トンに増加すると予測されていることが発覚(OECD, 2022)! 地球がプラスチックまみれになっちゃう⁉ なんとか脱プラ生活ができないものかと、サステナビリティ・エディターが『プラスチック・フリー生活』を参考に、家のプラスチック度をチェック&24時間プラスチック・フリー生活にチャレンジ! 日常に取り入れられる選択肢やすぐ実践できるアクションを紹介。自分のライフスタイルに合わせて、身近なことからできるアクションを考えてみて。
AM7:30 起床「朝起きたら、プラスチックのサンドイッチ状態だった!」
アラームの音で目を覚まして早々、お布団に包まれたまま、プラスチック度をチェック。布団のなかをもぞもぞしながら、シーツやブランケットのタグを発見。そこにはポリエステル100%の表示が… ・布団シーツ▶ポリエステル100% ・羽毛掛け布団カバー▶ポリエステル85% 綿15% ・ブランケット▶表生地・裏生地/ポリエステル100% ポリエステルとは、石油から取り出した成分とそのほかの化学物質からできた繊維で、なんとペットボトルの原料と同じ。そう、私はずっとプラスチックに包まれながら寝ていた! 【Let’s プラスチック・フリー!】 ポリエステル、やナイロンなどプラスチックからつくられている合成繊維は洗濯するたびに、マイクロプラスチックが川や海に流れ出し、水質を汚染している。そこで注目したのが「人工セルロース系繊維」。樹木の植物細胞壁の主成分であるセルロースを溶かして人工的につくられた繊維のことで、例えば「リヨセル」「ビスコース」「モダール」などがこれに該当する。このような植物由来の繊維に変えれば、マイクロプラスチックによる水質汚染を防ぐことができる。 ただし、この繊維をつくるときには、森林破壊につながらないように管理された樹木から持続可能な形で調達が必要だ。ほかにも、この繊維の製造過程で発生するCO2排出量は、原料の種類と産地によって大きく異なるなどの留意点もある(Fashion for Climate, 2023)。たしかに人工セルロース系繊維はプラスチック・フリーな選択肢にはなるかもしれないけど、この繊維がどのように調達・製造されたか理解して選択した方が、よりよいアクションになりそう。 ほかにも水質汚染を軽減するために、洗い方を見直すという手もある。いまのポリエステルの寝具を洗濯するときは、手洗いがベスト。だけど、時間も労力もかかるので、それが難しい場合は、洗濯ネットに入れて洗うだけでも、マイクロプラスチックの放出を軽減できる。