ドランクドラゴン鈴木拓 炎上騒動を逆手に取るしたたかさ
テレビ番組内での言動をきっかけに、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が炎上してしまうタレントがいる。中でも“炎上率”が高い、元祖“炎上芸人”の肩書を持つのが、お笑いコンビのドランクドラゴン鈴木拓だ。2012年に放送されたバラエティ番組に出演した際、鈴木の言動が一部視聴者の怒りを買い、自身のツイッターが「炎上どころか、火だるまになった」という経験を持つ。ところがこの“火だるま”状態こそ、実は望むところであった。そこに宿る、芸人・鈴木拓のしたたかさとはーー。 ■バラエティ番組での行為が視聴者の怒りを買う 炎上のきっかけは、出演したゲーム形式のバラエティ番組。鈴木は、途中棄権して賞金を手にしたのだが、その行為に視聴者から批判が殺到した。ゲームのルール上、途中棄権して賞金を得ること自体、問題はなかったのだか、エンターテインメントとして、この判断の是非が問われ、鈴木のツイッター・アカウントには次々と罵詈雑言が投稿。炎上状態になった。 ■炎上芸人の南キャン山里とタッグを組んで対抗 そこで鈴木は妙案を思いつく。同じく炎上経験のあるお笑い芸人・南海キャンディーズの山里亮太に相談し、“炎上同盟”を組むことに。「過去に炎上が原因でツイッターを辞めてしまった人たちの事も知っていますから、これは僕らが芸能人代表として立ち上がらなければいけないと思った。炎上被害を受けていた山ちゃんも心に沸々と煮えたぎるものがあったから」と、鈴木は仲間と共に男気で炎上との対決を決意。山里が攻撃コメントをリツイートし、拡散してさらす方法で攻撃者の追放を図る一方、鈴木は低姿勢スタイルを取る形で、鈴木擁護派の支持を得ようと画策する。 「炎上の場合、コメントを投稿する側は、僕の事が嫌いな人が2割、僕の事が好きな人が2割、残りの6割は面白いと思う方に転がる人というイメージ。1対1では弱いですから、まずは攻撃者に誠意をもって謝ることで、僕の事が好きな2割を確実に確保する。でもただ謝るだけでは攻撃者を優位にするだけなので、謝りながらも途中の投稿で攻撃者を小バカにする文章を入れて、3度目の投稿でまた謝る。一度小バカな文章が入っていることから攻撃者は最後の謝罪に納得しないけれど、味方側は『鈴木は謝っているのに何故攻撃するんだ!?』となるでしょ」と、したたかに計算した戦法で対応していたことを明かす。