世界初の“AI美人コンテスト”が開催…審査員も「美しすぎるAIモデル」が務めることで話題に
“ミスAI”の称号をかけ、AIが生成した美女たちが競う、世界初の美人コンテストが開催されることになった。審査員には、人気のAIモデルたちも含まれており、選ばれた上位3人のミスたちには、総額2万ドル(約300万円)以上の賞金が贈られる。 【写真・動画】美しくてセクシー!審査員を務める美人AIモデルたち
美しさ、技術、影響力 AI美女たちの祭典
このコンテストは、ワールド・AI・クリエーター・アウォーズ(WAICA)と、そのパートナーでAIコンテンツをホストするサブスクリプション・プラットフォームのFanvueが提供するものだ。 WAICAは、世界のAIクリエーターの功績を称えることに力を入れており、“ミスAI”コンテストでは、出場者の美しさ、技術、影響力を評価するという。ルックスや身のこなし、質問への回答といった従来のミスコンの要素も考慮するが、出場者のテクニカル・スキルや、AIツールの実装も加点の対象となる。さらに、出場者のソーシャルメディアにおけるリーチ、つまりオーディエンスの増加率と、プラットフォーム上でのファンとのかかわり方も審査される。
審査員にもAIモデル
審査員には、デジタル・クリエーター、AIインフルエンサーの肩書を持つ、アイタナ・ロペスとエミリー・ペレグリーニが含まれる。実はこの2人は、AIが作り出した現実には存在しないモデルだ。 アイタナはバルセロナ出身の25歳という設定。ユーロニュースによれば、彼女を創造したデザイナーは、実物のモデルのエゴによる人間関係や金銭問題などに辟易していた時期があり、その時にAIモデルの作成を思いついたという。ピンク色の髪とパーフェクトなボディのアイタナは、いまや30万人を超えるフォロワーを持つインスタグラムのインフルエンサーでもある。数々のブランド契約を結んでいるが、彼女を本物だと思い仕事の依頼をしてくる人も多いという。 エミリーも、フォロワー28万人を持つインフルエンサーだ。彼女のクリエイターは、Chat GPTに平均的男性の理想の女性を教えてと質問。「茶色く長い髪と長い脚を持つ女性」という回答を得て作成したと、デイリー・メール紙に話している。こちらも本物と間違えられており、コンタクトしてきた人の中に、クリスチアーノ・ロナウドがいたといううわさもある。 もっとも、ヴァーチャルな2人のAIモデルがどのように審査にかかわるのかは不明だ。その他の審査員には、歴史家でミスコンの審査員経験が豊富なサリー・アン・フォーセット氏、著名なマーケティング・コンサルタントのアンドリュー・ブロック氏などが選ばれている。
完璧過ぎる…AI女子に批判も
サン紙によれば、AIのミスコンへの批判もかなりあるようだ。「世界はどうなるの?」「日々我々はバカになっていくと思っているが、これは完璧に当てはまる」「(AIの影響は)恵みというよりむしろ呪いだ」などという意見があった。 女優のクラウディア・ジョーダンは、「女性のあり方とか見られ方を考えれば、この社会で女性であることは十分に困難。それなのにいまや女性の美の基準をさらに上げてくる完璧なAIが登場している」とエンタメ・ニュースサイトTMZに話している。 “ミスAI”の1位から3位までには総額2万ドル以上の賞金が贈られる予定だ。受賞者は5月10日に発表され、同月末にはオンライン授賞式が開催される。
文:山川真智子