「伝説のライバル関係最新章」なでしこジャパンとベスト8で対戦のアメリカ。現地は日本を強く警戒か「事態は複雑」【パリ五輪】
なでしことアメリカ代表の激突が迫る
なでしこジャパン(日本女子代表)は現地時間7月31日、パリ五輪(パリオリンピック)2024・女子サッカーのグループリーグC組第3節でナイジェリア女子代表と対戦し、3-1の勝利をおさめた。決勝トーナメント進出を決め、準々決勝で宿敵アメリカと対戦することになる。米国メディア『CBS SPORTS』が次戦の展望について報じた。 同メディアは、「アメリカ女子代表対日本:24年パリ五輪準々決勝は伝説のライバル関係の最新章となる」と題して、「アメリカと日本は過去10年ほどの間に、いくつかの象徴的な決勝戦で対戦した。次の試合では近年の女子サッカー界において、最も伝説的なライバル関係の一つに新たな一面を見せることになる」と伝え、これまでの対戦を振り返っていた。 【決勝トーナメント表】パリ五輪 女子サッカー まず挙げていたのが、11年のワールドカップ決勝戦で、なでしこジャパンが2-2の末にPK戦で勝利をおさめ初優勝を飾った試合だ。記事では、「(日本の)黄金世代が決勝まで勝ち進み、東日本大震災の被害から復興する国の士気を高めた」と、当時を振り返りつつ、「この敗戦により、アメリカは99年以来となるW杯優勝までさらに4年待たなければならなかったが、女子サッカー界に新たな強豪が誕生した」と、この時に日本が強豪国の仲間入りをしたと強調している。 また、アメリカと決勝でぶつかった12年のロンドン五輪や、15年W杯についても触れた上で、「15年W杯決勝以来7回対戦しているが、パリでの対戦はバンクーバー以来の主要国際大会での対戦だ」と言及した上で、近年の両国の状況を次のように分析していた。 「両者の直近の対戦は4月で、米国がホームで2-1の逆転勝利をあげている。これは、近年の両チームの傾向を反映したものだ。両チームとも、どの国とでも互角に戦える強国の地位を維持しているが、女子サッカーの競争が激化していることで、事態はより複雑になった。日本は近年、大きな大会でいくつかの傑出したパフォーマンスを披露しており、昨年はW杯優勝国スペインに4-0で勝利した。主要大会でどこまで勝ち進むことができるかはわからないが、田中美南のような質の高い選手を擁している。アメリカは依然として世界最高のチームの一つだが、昨年のW杯で残念なベスト16敗退を喫した後、再建の真っ最中だ」 同メディアは、「エマ・ヘイズ監督就任後まだ日が浅いことを考えると(24年5月就任)、アメリカが他のチームと比べてどの程度の実力があるかを正確に評価するのは難しい」と述べた上で、「日本戦ではオッズメーカーの優勝候補に挙げられるかもしれないが、激しい試合が予想される」と、結成間もないチームを不安視していた。
フットボールチャンネル編集部