【京都金杯】中京開催で明確なポイントあり! 適性ピッタリな存在は?/坂上明大の重賞血統査定
配合コンサルタントとして活躍する坂上明大氏が重賞の血統傾向を徹底分析し、出走馬の適性を査定。2025年1週目は東西両金杯をチェックします。京都金杯の有力馬5頭の評価は? 【評価は★5つが満点】 ※適性評価=血統を中心に馬体や走法などから今回の条件との適性マッチ度を評価 ※素質評価=血統、馬体、走法などから素質の高さを相対的に評価
<京都金杯の血統傾向>
2021~23年と同じく中京芝1600メートルで行われる今年の京都金杯。先の21~23年の3年間はKingmambo内包馬の活躍が目立ち、3着内馬9頭中6頭が同血脈を内包した好走馬でした。また、トニービンやSadler's Wells=Fairy Kingを内包する好走馬も多く、中京開催の京都金杯ではKingmamboなどの欧州血統に注目するのがいいでしょう。
アスクコンナモンダ
母アンナモンダ(05年ヴィットーリオディカプア賞)は芝1600メートルの伊GⅠ勝ち馬で、ダイワメジャー産駒の本馬はHyperion血脈を豊富に持つタフマイラー。後躯の甘さからポジションを取りにくい点が弱みですが、どんなペースでも終盤まで脚を残せるタフさは本馬の大きな強みとなっています。ダービー卿CT3着などがある中山芝1600メートルがベストで、次点で中京芝1600メートルが得意コースに挙げられるでしょう。 適性評価:★★★★ 素質評価:★★★★
ウォーターリヒト
母ウォーターピオニーは20年クイーンS優勝馬レッドアネモスの全姉で、母自身は芝とダートの1400メートル戦で3勝を挙げた短距離馬。ドレフォン産駒の本馬もマイル以下でのスピード勝負がベターで、適距離ならコースを選ばず堅実な末脚を披露してくれています。蹄底の厚さから荒れた馬場も大歓迎。ただ、欧州血統有利の中京・京都金杯の血統傾向からは少々外れており、末脚の生きる馬場や展開も味方につけたいところです。 適性評価:★★★★ 素質評価:★★★★
シャドウフューリー
母コージーロージー(10年セニョリータS、11年ブエナビスタH、ジョンCメイビーS)は芝8~9Fの北米重賞3勝馬。イスラボニータ産駒の本馬は父母のスピード源を刺激した配合形で、高速馬場の1400メートル前後がベスト条件でしょう。北米血脈主体の血統構成で中京・京都金杯適性は高く評価できず、重賞初挑戦の今回は馬場や展開の助けが欲しいところです。 適性評価:★★★ 素質評価:★★★★
ドゥアイズ
母母サミットヴィルは05年サンチャリオットS2着馬で、母ローズマンブリッジは芝1600メートルで2勝。本馬はルーラーシップ×ディープインパクトの芝中長距離血統ではありますが、Nureyevの5×5を中心にHyperion血脈も豊富に併せ持つ底力に優れた配合形で、マイルから中距離なら堅実な末脚を披露してくれる優等生タイプです。欧州血統主体の血統構成で中京・京都金杯はピッタリの舞台でしょう。 適性評価:★★★★★ 素質評価:★★★★
坂上 明大