ロシア・ウクライナの天然ガス通過契約が今月末に失効か 欧州と世界で価格上昇の恐れ
欧州向けガス輸出の決済を担ってきた露国営ガスプロム銀行を米国が先月に金融制裁対象に加えたことも市場に緊張感をもたらしている。制裁が発効する今月21日以降、ウクライナやトルコ経由で露産ガスを購入してきた中東欧諸国の決済が滞り、ロシアがガス供給を停止する可能性がある。
欧州連合(EU)はウクライナ侵略後、一時は需要の40%以上を依存していた露産ガスの輸入を減らしているが、現在も10%以上をロシアに依存している。欧州でガス不足が起きれば世界にも余波が広がりそうだ。(小野田雄一)