サマーリーグで上々のデビューを果たした新人3選手…223センチ巨人、MVP候補、オールラウンダー
「第33回オリンピック競技大会(2024/パリ)」を横目に、NBAは「カリフォルニア・クラシック・サマーリーグ」が開幕。若手を中心にロスターの定着を狙うプレーヤーたちは、自身の真価をアピールしようとコートでアグレッシブなプレーを披露している。 【動画】カリル・ウェアが26得点11リバウンド 本シリーズで注目を浴びるのはいつだってルーキーたちである。大学や海外リーグを経て、世界トップの舞台でその実力が通用するのかと、関係者やファンたちは熱視線を送る。 様々な事情でコートに立てていないルーキーもいるが、一方ですでに指名順位や下馬評を上回る活躍を披露している選手も少なくない。以下では直近の数試合で光るものを見せた2024年のルーキーをピックアップしてみたい。
■ザック・イディー(メンフィス・グリズリーズ)
ポジション:センター 出身校:パデュー大学 河村勇輝のエグジビット10契約合意で話題となったグリズリーズが新たに迎えたセンターは、初戦からペイントエリアで圧倒的な存在感を放った。ドラフト全体9位指名を受けた223センチの巨人は、スターターとして34分間の出場時間を与えられ、14得点15リバウンド4ブロックにフィールドゴール成功率58.3パーセントをマーク。2年連続で大学年間最優秀選手賞とセンター最優秀選手賞のダブル受賞を達成した実力は、NBAの舞台でも遺憾なく発揮された。 試合後、イディーは「最高でした。慣れることに集中し、システムやチームメートとどうプレーするかを学ぶことに注力しました。まずはシステムとグリズリーズのプレーを学ぶこと。サマーリーグの目標は慣れることだけだと思います」と話し、自身のデビューに手応えを感じているようだ。旧式スタイルのセンターだが、かつて同球団で活躍したスティーブン・アダムズ(ヒューストン・ロケッツ)のように、ジャ・モラントと驚異的なピック&ロールが繰り広げられる未来は容易に想像できる。
■カリル・ウェア(マイアミ・ヒート)
ポジション:センター 出身校:インディアナ大学 ウェアは現時点におけるサマーリーグMVP候補の1人だろう。高校時代から5つ星の評価を受け、名だたる学生キャンプにも名を連ねた213センチのセンターは、デビュー戦となったゴールデンステイト・ウォリアーズ戦で早速12得点6リバウンド5ブロックをマーク。3ポイントシュート成功率こそ振るわなかったものの、続くサクラメント・キングス戦では26得点11リバウンド3アシスト1ブロックにフィールドゴール成功率57.1パーセントを記録し、試合連続で2ケタ得点を達成した。 献身的なスクリーンプレーとペイントへの介入はジャレット・アレン(クリーブランド・キャバリアーズ)と比較されることもしばしばだが、巧みなフットワークとソフトなショットからは現代的なスタイルを感じることだろう。長らく待望されたバム・アデバヨのパートナー。ヒートカルチャーに馴染むことができれば、ハイメ・ハケスJr.らとともに次世代のヒートのコアに成長するに違いない。