【日経平均株価考察】米半導体株安、急速な円高傾向を受けて日本株は軟調
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日経平均は円高などの影響で続落
2024年9月6日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比265円62銭安の3万6391円47銭となりました。4日続落です。外国為替市場で円高・ドル安が進みました。同日、朝方に1ドル=143円台半ばだった円の対ドル相場は午後にさらに高くなり、一時1ドル=142円台半ばと、1カ月ぶりの水準まで上昇しました。これを受けて、自動車や機械など、輸出関連銘柄が売られました。同日に8月の米雇用統計の発表を控えていたことから、積極的に買いに回る投資家も少なく、日経平均の下げ幅は一時400円を超えました。 今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は前日比410ドル34セント安の4万0345ドル41セントで引けました。同日に発表された8月の雇用統計では、非農業部門の就業者数の伸びが前月比14万2000人となり、市場予想を下回りました。労働市場が軟調であることが示されました。これまでなら、この結果が利下げにつながると期待され、株価が上昇する場面もありましたが、9月17~18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げは織り込み済みです。景気が下振れすると見る投資家が多く、リスクオフの動きになりました。 ダウ平均は週間で1217ドル安となっています。気になるのは、ここにきて、これまで市場をけん引してきた半導体関連銘柄が失速気味であることです。米ブロードコムやエヌビディアなどが下落しています。生成AI市場などへの期待が大きいことから、市場予測を下回るような場面があること、大きく売られる展開になりがちです。日本株も東京エレクトロンなど関連銘柄は、週初から下値圧力が強くなりそうです。 足元で円高傾向にあることに加え、FOMCに向けて円高が進みやすいことから、さらに円高が進むことが考えられます。このことから、日本株も、直近では自動車や機械など輸出関連銘柄が売られる展開になる可能性があります。一方、内需関連銘柄は円高のメリットがあります。好業績企業などを中心に物色するのも一つの方法でしょう。