【政策金利引き上げへ】住宅ローン「変動金利」で借入中の人たちへの影響は?
2024年7月30日・31日に実施された金融政策決定会合にて、政策金利の引き上げが決定しました。長らくほぼ0%だった政策金利は、0.25%程度にまで引き上げられます。 ◆【どれくらいいる?】住宅ローン「変動金利」を選択している人の割合 政策金利引き上げの要因は、物価上昇への対抗です。政策金利が上がればお金を借りるためのコストが増えるので、個人や企業は借り入れに消極的となります。 その結果、市場に出回るお金が減って物価高騰が抑制されるという狙いがあります。 しかし、住宅ローンは政策金利に影響されるといわれ、返済総額が大幅に増えたり毎月の支払い負担が重くなったりするのではないかと懸念する方も多いのではないでしょうか。 当記事では、政策金利が住宅ローン金利に与える影響について解説します。どのくらいの人が影響を受けるのか、対策まで踏まえて紹介していますので参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
住宅ローンの金利は2種類!金利引き上げの影響を受けるのは?
住宅ローンの金利は、大きく分けて固定金利、変動金利の2種類があります。 まずは、それぞれどのような要因で金利が変動するのかを見ていきましょう。 ●固定金利ならすでに契約している人は変動なし 住宅ローンが「固定金利」なら、すでに契約済みの方は金利変動に怯えることなく返済を続けられます。 固定金利が決められる基準は、信用力の高い企業にお金を貸し出すときに適用される「長期プライムレート」です。長期プライムレートは、政策金利が変動してもそう簡単には変わらないので、これから固定金利で住宅ローンを組む方も大きな影響は受けづらいでしょう。 固定金利には大きく分けて「期間選択型」と「全期間固定型」の2種類があります。 期間選択型の場合、決められた期間が過ぎた後は変動金利に移行するケースもあり、必ずしも影響がないとはいいきれません。 次の章では、変動金利について深堀りしていきましょう。 ●変動金利では政策金利によって変動するリスクあり 住宅ローンが「変動金利」なら、政策金利の変動によって毎月の支払額が増えてしまう可能性もあります。 変動金利では、固定金利とは違って「短期プライムレート」を基準としています。これまでの期間は、政策金利がほとんど変わらなかったために短期プライムレートもほとんど変動していません。 参考までに、2019年までの過去20年間を見ると日本の政策金利は他国と違ってほとんど変動することがありませんでした。 同時期の短期プライムレートも見てみましょう。 こちらもほとんど変動していません。 政策金利と短期プライムレートの相関関係を考えると、今後は政策金利の引き上げによって変動金利型の住宅ローンはどんどん返済負担が増えると考えられます。 次の章では、住宅ローンの金利はどちらで契約している人が多いのか確認します。