ジェシー&趣里のコンビが板についてきた…一方、”杉浦”の成長ぶりに不安も感じるワケ。『モンスター』 第10話考察レビュー
趣里主演ドラマ『モンスター』(カンテレ・フジテレビ系)が放送中。本作は、得体のしれないモンスター弁護士・神波亮子が、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かうリーガル・エンターテインメント。今回は、第10話のレビューをお届けする。(文・ふくだりょうこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】 【写真】ジェシー&趣里がコンビで潜入捜査? 貴重な未公開写真はこちら。ドラマ『モンスター』カット一覧
”群馬”に一体何がある?
群馬に大集合である。 父・粒来(古田新太)が以前、群馬の案件に関わっていたことを知った亮子(趣里)。さらにわざわざ群馬から妊婦の横沢さくら(前田敦子)が亮子を訪ねてきたり、逮捕された闇バイト組織の指示役・キングが群馬出身だったりとにわかに群馬が紐づいていく。 もしかして、粒来が亮子を置いて家を出た理由が群馬にあるのか…。 さくらの相談は、15年ぶりに帰郷すると、村の草木が枯れ、両親はじめ村人たちがみな具合が悪くなっていたというもの。その原因は村にできたサカミクリーンという産廃処理場にあるのではないか、というのがさくらの言い分だ。さくらは賠償責任と営業停止の訴えを起こしたいというが、環境汚染を個人で訴えを起こすケースは珍しい。 この難しい案件に杉浦(ジェシー)は難色を示すが、サカミクリーンの顧問弁護士が粒来であることが発覚。やはり、この件、粒来が深く関わっている可能性が高そうだ。
亮子(趣里)が珍しく苦戦
明らかにサカミクリーンが環境汚染をしているはずなのだが、証拠が出てこない。村人も役場も病院も、サカミクリーンのことになると口を閉ざしてしまう。ここにきて、初めて亮子が苦戦している様子が見受けられる。 そんな亮子にヒントを与えたのはまさかの粒来だった。 変わった親子関係だと思うが、改めて今回のやりとりを見ていると、ふたりが互いに信頼しあっているのは分かる。群馬に来ているときは泊めてくれ、と粒来の家にやってくる亮子。何か探りを入れるため? と思ってしまうがそういうわけではないらしい。 相変わらず、粒来は何を考えているか分からないけれど、亮子を陥れようだとかそういうことを考えているわけでもなさそうだ。互いにそこまで踏み込まない。信頼関係はある。そして相手を思いやる気持ちもある。 事件を解決する、というのも大きなポイントだが、やはりふたりの親子関係が重要そうだ。 亮子のベースを作った人で、今も無意識のうちに亮子の指針になっている人が一体、12年の間、何をしていたのか。その空白の時間に何があったのか知ることが、亮子がまた一歩進むきっかけになるのかもしれない。