ジェシー&趣里のコンビが板についてきた…一方、”杉浦”の成長ぶりに不安も感じるワケ。『モンスター』 第10話考察レビュー
杉浦(ジェシー)の変化を強く感じる…。
そして、ここに来て杉浦の変化も強く感じられるようになってきた。 亮子の意図するところを察知し、サッと動くようになった。頭はいいので、一度経験したことはすぐに学習できるタイプなのだろう。むしろ、亮子イズムが順調に引き継がれていて、今後どのような弁護士になるのか若干の不安は感じるが…。 そんな杉浦だが、今回はなんと亮子に歯向かった。さくらの依頼を引き受けるのは粒来が相手だからではないか。裁判はゲームではない、周りの人を巻き込むな、と。 サカミクリーンに潜入しようとしたときに、杉浦は「君みたいにすくすくと成長した人はうちには合わない」と採用を断られた。すくすくと育ってきた杉浦はわりと真正面から物事を受け止める。だから、亮子の奥底にある本音がまだ分からずにいるのかもしれない。 そんな杉浦に圭子(YOU)はこれまで亮子が依頼者を傷つけたことがあった?と問う。確かに亮子は裁判を楽しんでいるように見えたけれど、依頼者の思いを裏切ったことはなかった。 杉浦もそのことにすぐに気がつく。すごくゆっくりではあるけれど、やっぱり杉浦の成長物語でもあるのかもしれない。 結局、サカミクリーン自体が問題なのではなく、帝都電機の産廃物が環境汚染の原因だということが分かる。どうやら、粒来は帝都電機と争うことが目的だったようだ。 最終回では亮子と粒来が共に裁判に挑むこととなる。空白の12年間は埋まるのか、そして、亮子のこれからにどのような影響を与えることになるのだろうか。 【著者プロフィール:ふくだりょうこ】 大阪生まれ関東育ちのライター。 大学卒業後からライターとして活動、シナリオ制作やエンタメジャンルの記事を中心に執筆。 ドラマと邦画、ハイボールと小説が好き。
ふくだりょうこ