スペインで鉄砲水 95人死亡、数十人行方不明
(CNN) スペインで激しい鉄砲水が発生し、少なくとも95人が死亡したことが分かった。当局が30日、明らかにした。緊急対応要員が数十人に上る行方不明者の捜索に奔走している。 【映像】スペインで大規模な洪水被害 スペイン政府によると、最も被害が大きかった東部バレンシア州では92人が死亡した。他にカスティーリャ・ラ・マンチャ州で2人、アンダルシア州で1人が死亡した。 アンダルシア州マラガ市の市長によると、死者の中には低体温症で死亡した71歳の英国人男性も含まれている。 当局は被害者の特定に取り組んでいる。 スペイン南部と東部の複数の場所では29日、わずか数時間のうちに最大300ミリの大雨が降った。気象当局によると、この降雨量は過去28年間でバレンシアにおける最悪規模となった。 バレンシア州は混乱に陥り、29日夜から30日午前にかけてほとんどの幹線道路が完全に使用できなくなった。道に放置されていた車両は水から引き上げられ、撤去された。 複数の救助機関が30日に投稿した動画には、全体が浸水した道路や、屋根の上で孤立した人々、積み重なったり、横転したりしている車の様子が映っている。バレンシアなどの地域の救急隊は、依然として数十人の行方不明者の捜索に取り組んでいると述べた。 首都マドリードとバレンシア州の州都バレンシア市を結ぶ鉄道は運休し、被害を受けた他の地域の主要な公共サービスも休業している。地方政府によると、バレンシア州の学校、博物館、公共図書館は30日は閉鎖される。 気象当局によると、スペイン東部と南部の一部地域では30日を通じて大雨警報が続き、豪雨の脅威は週末まで続くと予想されている。