アジアのヘッジファンド、世界の平均上回る成績-9月の中国株上昇で
(ブルームバーグ): 9月の中国株の急上昇により、アジアのヘッジファンドは1-9月の成績が世界平均を上回った。
クオンテッジ・キャピタル、オーシャン・アレテ、モノリス・マネジメントなどのファンドは、中国がより積極的な景気刺激策を打ち出すと予想し、好リターンを上げた。
アジアのヘッジファンドは8月に約5%のリターンを上げ、年初来9カ月で9.7%となった。同期間の世界平均は8.1%だった。ユーリカヘッジの指数によると、9月には世界平均の1.5%に対して、アジアのファンドはほぼ4.9%のリターンを上げた。
先月の米連邦準備制度理事会(FRB)による0.5ポイント利下げにより、中国は自国通貨の急激な下落を懸念することなく一連の緩和策を発表することが可能になった。中国政府が銀行の預金準備率を引き下げ、何百万もの世帯の住宅ローン金利引き下げ交渉を可能にしたことで、MSCI中国指数は9月に23%上昇と、ほぼ2年ぶりの大幅な上げを記録した。9カ月では約25%の上昇となった。
アレテ・マクロ・ファンドは9月初旬に中国株指数先物で強気のポジションを組んだ。ファンドのパフォーマンスについて知る関係者2人によると、それにより9月の利益は7.5%となり、年初来9カ月では13%を超えた。オーシャン・アレテの担当者はコメントを控えた。
3億ドル(約450億円)超のモノリス・マネジメントのグローバル・テクノロジー・ファンドは、9月に16%のプラスとなり、1-9月のリターンは50%に達した。同ファンドは9月半ばに、中国当局がより緩和的で景気支援的な政策を採用するとの見方から中国資産に重点を移したと、創業者のティモシー・ワンは述べた。
同ファンドは中国の電子商取引会社PDDホールディングス、オンライン証券会社の富途控股、オンライン不動産プラットフォームの貝殻找房(KEホールディングス)、学習塾の好未来教育集団(TALエデュケーション・グループ)の株価が2桁台の上昇となったことで高収益を得た。