「こんなこともわからないなんて、“ 育ち ” が知れるわね」と言われないために、知っておきたい最低限の「お盆」の常識
「お盆」の季節がやってきました。東京のお盆は過ぎましたが、これから八月にお盆で里帰りをする方や、京都の送り火や全国各地のとうろう流しなど行事に行くという話もお聞きします。お盆は宗派や地域によっても違い、おこなわない方もいます。大切なことは、亡くなった方を偲ぶ気持ちです。 【画像】意外とやってる!お箸のマナー5大違反「あなたは大丈夫?」 【 気品を身につけるシンプルな教え#98お盆編 】
お盆は先祖を供養するという程度の知識のみ。どうするものかわかりません
お盆は先祖の霊をお迎えして供養する行事のことです。7月に行う地域や8月に行う地域があります。お盆は、お正月と同様に、遠く離れて暮らす家族が一同に会して、先祖の霊を供養する日として重要な行事となっています。もともとは中国から伝わったものですが、日本独自の発展をし、宗派や地域によって違いはありますが、宗派問わぬ行事となりました。
13日(7月または8月)に盆棚を作り迎え火をし、16日に送り火を
「迎え火」は、ご先祖様が迷わずに家にたどり着けるための目印になるものです。一般的には13日の夕方に縁側の軒下などでおがらを炊いてその火に合掌し、祖霊を迎えるのが迎え火です。16日の「送り火」は、迎え火をした場所で行います。迎え火と同様におがらを焚いて合掌し、ご先祖様の帰り道の道しるべとします。 しかし、時代の変遷にともない、火事を警戒したり、集合住宅では火を使うのは禁止ということもありますので、代わりに電気式のろうそくと提灯を使用するという方もいます。
お供えは基本的に「五供(ごくう)」と呼ばれるものと、野菜で作った馬や牛など
五供とは、香(線香)・花・灯(ロウソクや提灯)・浄水・飲食という5つの要素からなるお供えです。そして故人の好きな食べ物や飲み物もお供えします。 お盆行事は、子どものころから生活の一部として、体験して育ってきた方は、家の意識と一体なものではないかと思います。 茄子やきゅうりで、牛や馬、作った思い出があるかもしれません。後始末は、塩をかけてキッチンペーパーなどでくるんで捨てましょう。
家には仏壇や精霊棚がないのですが、一人でもお盆行事をやってもよいものでしょうか?
ご実家には仏壇があっても、ご自身の住まいに仏壇がないことは良くお聞きします。 お盆の時には先祖の供養をしたくても、仏壇がないとできないのではと思う方もいらっしゃると思います。 先祖への思いをはせる仏壇の代わりとして次のように考えてはいかがでしょうか。 スーパーマーケットにもこの時期お盆グッズが並びます。 家の中のどこか棚の一部分でも良いのですが、そこをきれいに清めて、お花を生けたり、故人の写真を飾り、また、故人がお好きだったお菓子やお茶などを供える場所を作ります。 きれいに整えた場所で、朝起きたら挨拶をして、寝る前に挨拶をしてから眠る、など仏壇が無くてもすぐにできることです。 そして、お盆の時期には先祖への思いをはせる時間を作っていかがでしょうか。自分は先祖がいらしたから存在していると思いますと、自ずと感謝の気持ちも沸いてきますね。