仙台大２区・門脇（右）からタスキを受ける３区・桒原

◆報知新聞社後援　▽第４２回全日本大学女子駅伝対校選手権（２７日、弘進ゴムアスリートパーク仙台発着＝６区間３８・０キロ） 　全国から集まった２６チームで争い、史上最長ブランクの３７年ぶり出場となった仙台大は２時間２１分４６秒で２４位だった。 　仙台大のアンカー・森谷乙葉（２年）は明るい表情でゴールした。第４中継所で無念の繰り上げスタートとなり、一本のタスキはつなげなかったが「一つでも順位を上げようと頑張った。チームで走ることができて良かった」と笑顔で振り返った。 　１区の伊東舞莉彩（まりあ、２年）が体調不良のアクシデントで区間２６位とまさかの滑り出し。それでも必死に走り切り、２区の門脇くるみ主将（４年）は「本当は笑顔でもらおうと思ったんですが…」と涙でタスキを受け取った。「沿道から『仙台大頑張れ』とたくさん声を掛けてもらって力を出し切った」。苦しい展開となったが最後まで地元の声援を力に変え、アンカーの森谷が区間１９位と奮闘するなど全力で杜の都を駆け抜けた。 　前回出場の１９８７年が大阪開催のため、地元を駆け抜けたのは今大会が初。当時は女子部員も少なく、学内から寄せ集めて出場していた。２１年に「女子駅伝ブロック」として設立され、本格始動してから４年目。今年度からは陸上競技部の中長距離ブロックとして活動している。２２年に入部し、唯一の初代部員として活動を続けてきた高木環（３年）は「自分が在学中に仙台大として出られると思わなかった」と感慨深げだ。止まった針を動かし、歴史を刻み始めたばかりのチーム。高木は「来年もまたみんなで走りたいです。上で戦えるよう、経験を積んで戻ってきたい」と決意を新たにした。（秋元　萌佳）