<プロ野球速報>中日が横浜DeNA戦に執念逆転で今季初勝利!
中日が7日、ナゴヤドームで行われた横浜DeNA戦で、シーソーゲームを制する逆転勝利で開幕7戦目にして今季初白星を挙げた。先の広島戦では、2日連続で延長にもつれこみながらも白星に見放され37年ぶりとなる開幕5連敗を喫していた中日は、執念の粘りで7-5のスコアで競り勝った。森監督は就任初勝利となった。 中日は背水のマウンドにエース左腕の大野を立てた。 しかし、2回二死一、三塁から戸柱に先制中前打を許し、3回にも梶谷に「完璧です」というソロアーチをライトスタンドへ運ばれ序盤に2点のリードを与えた。 連敗ストップへ。その裏、先頭の大島の内野安打から、ゲレーロの中前打、ビシエドの四球で一死満塁の反撃機をつかむと、WBC出場の侍戦士である平田が横浜DeNAの先発クラインの高めに浮いた変化球をとらえレフトオーバーの走者一掃となる逆転のタイムリー三塁打。 「カットボール。よけいなことを考えずに初球から思い切りフルスイングすることだけを考えた」 平田は三塁ベース上で右の拳をベンチに向かって突き上げた。 京田もレフトへの犠飛を決め4-2とした。だが、スンナリと終わらせてはくれない。 4回、先頭の倉本に左前打を打たれ「後ろにつなぐ気持ちだった」という田中に三塁線を破られると、レフトの藤井が打球処理に戸惑っている間に走者がホームイン。1点差につめ寄られ、5回にも梶谷に右前に弾き返され、一死から筒香は三振に打ち取ったが、フルカウントから走者にスタートを切られ、杉山は送球したが二塁ベースに誰もカバーに入っていないボーンヘッド。送球が外野へ抜けている間に三塁へ進まれ、宮崎に右中間へ同点のタイムリー二塁打を打たれてしまう。さらに倉本につながれ、一死一、三塁から田中に2打席連続となるタイムリーをライト線に落とされ4-5と逆転を許す。 またミスが生まれ嫌なムードだったが、この日の中日はあきらめなかった。7回一死から亀澤、ゲレーロが連打。横浜DeNAは、須田から新人の新藤にスイッチした。ビシエドはコンパクトにセンター前へ打ち返して、まず同点。さらに満塁となって、京田が足元に死球を受けて、押し出しという形で再び逆転に成功した。 「守備で足を引っ張ったので、意地で当たりにいきました」と京田。一死満塁と続く好機に藤井がセンターへ犠飛。7-5と執念でリードを広げた。 8回は、6回からロング救援している又吉が抑え、9回は、守護神として失敗の続いていた田島。ストッパーはベンチの信頼に応えて、3人で反撃を断ち、執念の勝利で横浜DeNAを突き放した。 試合後、ロング救援で勝ち投手となった又吉は、「みんなが欲しい1勝。チーム全体が勝ちたいという気持ちを持って、みんなでつかんだ1勝。(勝てずに)長かったなあというのもありました。お待たせしました」と恐縮した表情でスタンドにファンに呼びかけていた。 いつもはニヒルな森監督も、「ここまでくれば、うれしいというしかない。それまではカリカリきていたけどね。長い……5試合、6試合が10日間くらいの感じになっていた。何より、ファンに勝ちを、喜びをみせてあげられなかったのがつらかった、僕もコーチもしんどかった。選手もきつかっただろうが、この1勝で救われて次にスタートを切れるんじゃないか」と、ほっとした表情を浮かべた。