“プロ野球人気”を超えた伊勢神宮 国民の人気を維持できるか?
遷宮があった21年前の1993年の参拝客は、838万人。さらにその前の遷宮の1973年は、859万人。いずれのときも、翌年まで800万人台を維持しましたが、その後は500~600万人台に落ち込んでいく、というのが、これまでのサイクルでした。1420万人という空前の人気を博した昨年の伊勢神宮人気を、一過性のもので終わらせないために、地元も意気込んでいます。 ■今後4年間の観光振興の方針を策定 伊勢市は、2014年から今後4年間の観光振興の方針となる市観光基本計画を策定しているところです。正式な計画は3月下旬に決まる見通しですが、計画案では、「2017年度までの減少を800万人まてに抑える」を目標としています。800万人台は、かつてのピーク時期の数字ですから、高いハードルです。 同市は、 2014年の見通しについて「遷宮の諸行事が終了し、近年増加する一方だったマスコミ露出が、12月以降急激に減少しています。2014年は、しばらくは混雑を避けていたリピーターのお客様や遷宮奉祝のお客様の来勢が予想されますが、その後は、昨年までにどれだけ伊勢のファンを増やすことができたかが問われることになります。市としても、たくさんの魅力を幅広い層にPRし、リピーター獲得を目指していきます」と力を込めます。 ■パリーグ超え、もしくは再びセリーグ超えなるか? 2014年度の伊勢神宮参拝客数は、プロ野球セリーグを再び上回ることができるでしょうか。はたまた、観客動員数984万人(2013年)のプロ野球パリーグを下回るような、急速な熱の冷め方をすることがあるでしょうか。いずれも「国民的人気コンテンツ」だけに、今年の人気の動向が気になるところです。 (文責・坂本宗之祐)