【速報】飛行中断の「カイロス」2号機 約3分7秒で飛行中断 スペースワン「原因究明し、打ち上げに再挑戦したい」「ノズルの駆動制御に異常、飛行経路がズレた」
小型ロケット「カイロス」の2号機は、午前11時に打ち上げられましたが、スペースワンはミッション達成困難と判断し、飛行中断措置を行いました。その理由について「打ち上げから80秒すぎにノズルの駆動制御に異常、ロケットの姿勢にも異常がみられた。想定よりも南に飛んでいくが、西側に飛行がずれていった。計画していた経路の限界線を超えたために中断が行われたのでは」などと説明しました。
スペースワン豊田社長「前向きにとらえ、次の挑戦に望みたい」
スペースワンの豊田正和社長は「打ち上げに協力いただいた関係者にお詫びしたい。応援してくれた期待に応えられず申し訳ありません。ミッション4のステップ3まで達成。ステップ4の段階でリフトオフから中断の体制がとられた。原因は対策本部で調査中。一刻も早く原因究明し、再開する。でも、前向きにとらえ、次の挑戦に望みたい。9か月で2号機打ち上げ、ミッション3まで達成した。今後も小型ロケット打ち上げに向け邁進していく」と話しました。
小型ロケット「カイロス」の2号機は、全長約18メートルの東京の宇宙ベンチャー企業「スペースワン」が開発したものです。ロケットには5基の人工衛星を搭載していて、打ち上げから役50分後に高度500キロ付近の軌道で順次、衛星を切り離すことになっていました。 人工衛星の軌道への投入が成功すれば、民間単独の打ち上げとしては国内で初めてとなる予定でした。カイロス2号機は当初、14日に打ち上げ予定でしたが、予定時刻のおよそ30分前に「発射場上空の風が強くロケットの打ち上げに適さない」として延期に。15日に予定していましたが、同じ理由で延期となっていました。 カイロスは和歌山県串本町の発射場から打ち上げられた後、次の流れでカイロスのロケットや衛星が切り離される予定でした。 ▼約2分28秒後、ロケットの1段目が燃焼を終え切り離し ▼約2分55秒後、「フェアリング(人工衛星を覆うカバー)」を切り離し ▼約4分40秒後、ロケットの2段目が燃焼を終え切り離し ▼約7分50秒後に、ロケットの3段目が切り離し ▼約53分35秒後、1つ目の衛星を高度500キロ付近で分離し順次他の衛星も切り離し ▼約54分1秒後、京都のベンチャー企業が開発した人工衛星を最後に分離予定