乱立するソフトバンクのMVP候補 本命は誰?
一方、野手に目を向けると、打撃10傑に柳田、中村、内川、李大浩、長谷川と5人の3割打者が並ぶ。入団4年目でブレイクした柳田が打率.317、15本、70打点。131三振はいただけないが、72個の四球はチーム最多。彼が打線を線にした証拠だ。 阪神DCで評論家の掛布雅之氏は、「今日のゲームでは1番を打っていたが、柳田は、今季3番を24試合打っている。5番、6番、7番という打順では、強く振ることを意識するが、1番、3番という打順に入ったことで、意識が変わりスイングに幅が出た。それが打線をつなぐために重要な四球の多さにもつながっている。MVP候補の一人だろう」と言う。内川は、116試合で3番に座って打率.307、18本のチーム最多の74打点。ただ故障で22試合、戦線を離脱しているのがマイナスポイント。4番のイデホも打率.300でシーズンを終えたが、18本、69打点はやや物足りない。前出の池田氏も「野手では柳田に間違いなくMVP票は入るでしょうが、内川は途中怪我で休んでしまいましたし、イデホは打点の少なさが気になります」という。 いずれにしろサファテ、五十嵐、柳田の3人が、MVP候補であることは間違いない。乱立するのも全員野球の象徴。ソフトバンクの勝利の軌跡を如実に表すような現象である。