働く人たちのモチベーションアップにもつながる“新たな報酬”の制度が注目されています。 15日、東京・銀座の不動産会社「ファミリーコーポレーション」で行われた商談。 訪れたのは、「東京スター銀行」の担当者と会計事務所の代表です。 南青山アドバイザリーグループ・仙石実CEO: 社員の方が、いかにしてモチベーションを上げていただくかという施策として『エンゲージメントストック』という制度を紹介している。 「エンゲージメントストック」とは、普段の給料やボーナスとは違った、いわば“第三の報酬”のことです。 会社は、任意に決めたポイントのようなものである仮想の株式を従業員に付与。 もらった従業員は業績アップなど決められた条件を満たすと、それを「現金化」できるという仕組みです。 東京スター銀行は15日、こうした制度を生み出した「南青山アドバイザリーグループ」と業務提携を発表しました。 制度は、中小企業や上場していない会社も利用できるため、「新たな賃上げのカタチ」として顧客へアプローチする狙いがあるといいます。 東京スター銀行 企業情報部・安喰邦明部長: 業種や企業の規模を問わず、地域も東京だけでなく全国の企業に対して提案できる。年間で50社ほどご紹介することを目標に取り組んでまいりたい。 従業員としては、頑張った分だけ将来の報酬アップに期待を持つことができ、会社は条件などを従業員と話し合って作ることもできるため、離職率の軽減や優秀な人材確保につながる可能性も秘めています。 南青山アドバイザリーグループ・仙石実CEO: （報酬を）数十万払ったとしても、その方が残ってくれたとしたらうれしい? ファミリーコーポレーション・富吉範明社長: ありますね。いいですね。社員の帰属意識がどんどん上がっていく仕組みですよね。 提案を受けた不動産会社の社長も前向きな反応でした。 南青山アドバイザリーグループの仙石CEOは「生産性向上を果たした先に実質的な賃上げがあると考えている。今までのベアや人件費の制度だけでなく、新しい制度を活用することで日本企業の成長につながると信じている」と話しました。