【2025年のシリーズ映画新作17作品まとめ】「ミッション:インポッシブル」「アバター」など大作続々
年が明け、映画業界では2025年も数々の話題作が待機しています。25年は空前の大作ラッシュが幕を開け、米Comicbook.comの分析では、コロナ禍前の活況を完全に取り戻すとともに、歴代記録の更新も期待できる見込みとなっているそう。 【フォトギャラリー】2025年のシリーズ映画新作ラインナップ ちなみに24年の全米映画ランキングでは、「インサイド・ヘッド2」「デッドプール&ウルヴァリン」「怪盗グルーのミニオン超変身」など、興行収入トップ10のうち9作品が、シリーズ作品やリメイク作品だったんです。そこでこの記事では映画.comがセレクトした、25年に日本公開または全米公開が予定されている人気シリーズの最新作17選を、公開順でご紹介。25年の映画業界を支えるであろう作品群を、今からチェックしておきましょう! ※12月27日時点の情報をもとに執筆しています。 ■1.「キャプテン・アメリカ ブレイブ・ニュー・ワールド」(2月14日公開) 「シビル・ウォー キャプテン・アメリカ」に続くシリーズ新作の主人公は、「アベンジャーズ エンドゲーム」でサノスを相手にアベンジャーズを“アッセンブル”した“初代”キャプテン・アメリカことスティーブ・ロジャース(クリス・エバンス)から最も信頼され、盾を託されたヒーローのファルコンことサム・ウィルソン(アンソニー・マッキー)。正式にキャプテン・アメリカを受け継いだサムが、誰が味方で敵かさえも分からない裏だらけの陰謀と、壮大でミステリアスな戦いに巻き込まれていく。 ハリソン・フォードが、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)初参戦を果たす。フォードは、「シビル・ウォー」から常にアベンジャーズを毛嫌いし、直接的ではなく間接的に破滅させようと暗躍してきた、絶対に敵にしてはいけない用意周到な男サディアス・ロス役を演じている。これまではアメリカ軍将校だったロスが、本作では大統領にまで上りつめ、“キャプテン・アメリカ”と対峙する。ジュリアス・オナー監督(「ルース・エドガー」)がメガホンをとった。 ■2.「映画ドラえもん のび太の絵世界物語」(3月7日公開) 「映画ドラえもん」シリーズ第44弾にして45周年記念作品である本作の舞台は、絵に描かれた壮大な中世ヨーロッパの世界。数十億円の価値がある絵画が発見されたというニュースを横目に、夏休みの宿題である絵に取り組んでいたのび太の前に突然、絵の切れ端が落ちてくる。ひみつ道具「はいりこみライト」を使い、その絵のなかに入って探検していると、不思議な少女クレアと出会う。彼女の頼みを受け、アートリア公国を目指すドラえもんとのび太たちだったが、そこはニュースで話題になっていた絵画に描かれた、中世ヨーロッパの世界だった。やがて、ドラえもんとのび太たちは幻の宝石“アートリアブルー”を探すことになるが、やがてアートリア公国に伝わる世界滅亡の伝説がよみがえり、大ピンチに陥る。 テレビアニメ版の演出を担当し、07年に「映画ドラえもん のび太の新魔界大冒険 7人の魔法使い」で、シリーズ初となる女性監督に就任した寺本幸代が、監督を務める。テレビアニメ版の脚本を数多く手がける伊藤公志が、映画版に初参加。鈴鹿央士がアートリア公国の美術商人・パル役でゲスト声優を務め、主題歌はあいみょんの書き下ろし主題歌「スケッチ」に決定している。 ■3.「ブリジット・ジョーンズの日記 サイテー最高な私の今」(4月11日公開) 30代女性の等身大の姿をコミカルかつロマンチックに描いた「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズの第4弾。最愛の夫・マークを突然不慮の事故で失い、再びシングルになったブリジットが仕事と子育てに奮闘し、出会いを含めてさまざまなことに向き合い、ポジティブにチャレンジする姿が描かれる。 レネー・ゼルウィガーが、50代に突入したブリジットを再演。ブリジットを永遠に惑わす色男、ダニエル・クリーヴァー役のヒュー・グラントが続投し、ブリジットの夫、マーク・ダーシー役のコリン・ファースも登場。また、ブリジットを取り巻く新キャストに、“息子の理科教師”ウォーラカー役のキウェテル・イジョフォー、“年下男子”ロクスター役のレオ・ウッドールらが名を連ねる。マイケル・モリス(「To Leslie トゥ・レスリー」)がメガホンをとった。 ■4.「名探偵コナン 隻眼の残像(フラッシュバック)」(4月18日公開) 劇場版「名探偵コナン」シリーズ第28弾では、長野の雪山での“過去と現在の事件”が描かれる。長野・八ヶ岳連峰未宝岳で、長野県警の大和敢助は、ある男を追っている最中に何者かの影に気をとられ、ライフル弾が左眼をかすめる。さらに雪崩事故にも見舞われるが、敢助は奇跡的な生還を果たした。それから10カ月後、国立天文台野辺山の施設研究員が何者かに襲われたという通報を受け、敢助は現場に駆けつける。事情聴取のさなか、天文台の巨大パラボラアンテナが動き出すと、負傷して隻眼となった敢助の左眼が、突如激しくうずきだす。 一方その夜、毛利探偵事務所では、小五郎の警視庁時代の同僚で、“ワニ”と呼ばれる刑事から電話がかかってくる。未宝岳で敢助が巻き込まれた雪崩事故を調査しており、事件ファイルに小五郎の名前があったという。後日会う約束を交わした小五郎にコナンもついて行くが、待ち合わせ場所に向かう途中、突然銃声が響き渡る。 ■5.「パディントン 消えた黄金郷の秘密」(5月9日公開) ロングセラー児童小説を実写映画化し、「見た目はクマだけど、中身はとっても紳士」というユニークなキャラクターとモフモフの愛らしいルックスが人気を呼んだ「パディントン」シリーズ第3弾。舞台は、パディントンの生まれ故郷であるペルー。パディントンは、「老グマホーム」で暮らすルーシーおばさんを訪ねるため、ブラウン一家とともに、家族旅行でペルーへ。しかし、おばさんは眼鏡と腕輪を残して失踪していた。パディントンたちは、おばさんが残した地図を手がかりに、インカの黄金郷があるというジャングルの奥地へと、おばさんを探す冒険の旅に出る。 パディントンの声を務めるベン・ウィショーをはじめ、ブラウンさん役のヒュー・ボネビル、娘・ジュディ役のマデライン・ハリスが続投。ブラウン夫人役は、サリー・ホーキンスからバトンを受け取ったエミリー・モーティマーが担当する。シリーズ初参加となるドゥーガル・ウィルソンが監督を務め、全2作を手がけたポール・キングが脚本を執筆した。 ■6.「ミッション:インポッシブル ファイナル・レコニング」(5月23日公開) トム・クルーズ主演で、スパイ組織「IMF」に所属するイーサン・ハントが、不可能なミッションに挑むさまを描く「ミッション:インポッシブル」シリーズ。第8弾となる本作のタイトルには、前作「ミッション:インポッシブル デッドレコニング」に続き、いくつもの意味を持つ語“レコニング”を引き継がれている。さらには“ファイナル”と謳っており、シリーズの最後、はたまたイーサンの最期‥…など、さまざまな展開を推測させる意味深なものとなっている。 クルーズのほか、ベンジー・ダン役のサイモン・ペッグ、ルーサー・スティッケル役のビング・レイムスらおなじみのメンバーに加え、前作から参加したグレース役のヘイリー・アトウェル、パリス役のポム・クレメンティエフ、ガブリエル役のイーサイ・モラレスも続投。第5弾「ミッション:インポッシブル ローグ・ネイション」からシリーズのメガホンをとるクリストファー・マッカリー監督が参加している。 ■7.「ジュラシック・ワールド リバース(原題)」(7月2日全米公開/日本公開未定) クリス・プラットとブライス・ダラス・ハワードが主演した「ジュラシック・ワールド」3部作とは一線を画すシリーズ最新作。米エンターテイメント・ウィークリーによると、前作「ジュラシック・ワールド 新たなる支配者」から5年後が舞台となる。 地球上のほとんどの恐竜が死に絶え、赤道付近の熱帯地域だけが生息地として残されている。人類を救う薬品の開発を目指す製薬会社は、そこに住む陸海空最大級の恐竜3体のDNA採取を目指しており、元CIAの特殊作戦員ゾーラ・ベネット(スカーレット・ヨハンソン)、船長のダンカン・キンケイド(マハーシャラ・アリ)、古生物学者のヘンリー・ルーミス(ジョナサン・ベイリー)の3人が極秘任務に挑む、というプロットだという。ギャレス・エドワーズ監督(「GODZILLA ゴジラ」)がメガホンをとり、「ジュラシック・パーク」の原作・脚本のデビッド・コープが脚本を担当した。 ■8.「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション」(8月1日公開) 鈴木亮平主演の救命医療ドラマを映画化した「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」の続編。オペ室搭載の大型車両・ERカー(TO1)で、重大な事故・災害・事件の現場にいち早く駆け付け、「ひとりも死者を出さないこと」をミッションとする救命医療チーム「TOKYO MER」の活躍を描く。 続編では、沖縄・鹿児島にまたがる広大な海を舞台に、“死者ゼロ”という高難度の救命ミッションに再び挑む。新たに発足する「南海MER」チームのコンセプトは、「海を渡るMER」。シリーズ初の船が登場するとともに、新車両・NK1もお目見えする。 ■9.「映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ」(25年夏公開) 「映画クレヨンしんちゃん」シリーズ第32弾は、シリーズ初となるインドを舞台に、しんのすけの仲間であるカスカベ防衛隊のボーちゃんがキーパーソンとなる物語。「映画クレヨンしんちゃん 新婚旅行ハリケーン 失われたひろし」「映画クレヨンしんちゃん もののけニンジャ珍風伝」などの橋本昌和監督と、脚本家・うえのきみこが再タッグを組む。 ■10.「沈黙の艦隊 北極海大海戦」(9月26日公開) 大沢たかおが主演・プロデューサーを務め、かわぐちかいじ氏の大ヒットコミックを実写化した映画「沈黙の艦隊」とドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~」に続く映画第2弾。緊迫の海中戦闘アクションと重厚な政治サスペンスとともに、「核抑止力をもって世界平和をいかに達成するか」というテーマが描かれる。 映画「沈黙の艦隊」では、日米政府が極秘に建造した高性能原子力潜水艦を奪って反乱逃亡した海江田四郎(大沢)が、独立国<やまと>を世界に宣言。アメリカは<やまと>を核テロリストと判断し、撃沈を図る。そして、ドラマ「沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~」で海江田は、天才的な操舵でいくつもの海戦を潜り抜け、海上自衛隊をも巻き込んだ東京湾での大海戦で米第7艦隊を圧倒し、国連総会へ出席すべく、ニューヨークへ針路をとった。 第二章となる映画続編は、第一章からさらにスケールアップ。原作漫画随一のバトルシーン「北極海大海戦」、連載当時にテレビ特番が組まれるほどの社会現象となった「やまと選挙」、冷たい北の海で繰り広げられる緊迫の魚雷戦、砕ける流氷を回避しながら、最新鋭潜水艦同士が激しくぶつかり合う至高の潜水艦バトルアクションが展開する。前作に続き、吉野耕平監督が再びメガホンをとる。 ■11.「トロン:アレス(原題)」(10月10日全米公開/日本公開未定) 1982年、デジタル・コンピュータ・グラフィックスを世界で初めて導入した「トロン」、同作をリブートしたSFアクション「トロン:レガシー」に続くシリーズ最新作。高機能人工知能プログラム「アレス」が、とある危険な任務を果たすため、デジタル世界から現実世界へ送り込まれる。人々が暮らす現実世界に現れたアレスは、人類が初めて A.I.と遭遇する物語を展開する。 アレス役のジャレッド・レトをはじめ、エバン・ピーターズ、ジョディ・ターナー=スミス、グレタ・リーらが共演。ヨアヒム・ローニング監督(「パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊」)がメガホンをとる。 ■12.「プレデター バッドランズ(原題)」(11月7日全米公開/日本公開未定) 米Hulu史上最高の初回視聴数を記録し、批評家からも賞賛された「プレデター ザ・プレイ」のダン・トラクテンバーグ監督によるシリーズ最新作。エル・ファニングが主演を務め、プロットの詳細は明かされていないが、「プレデター ザ・プレイ」の続編ではなく、新たな物語が描かれるという。本シリーズは、別の新作映画も企画が進んでおり、ユニバース拡大が計画されている。 ■13.「ズートピア2(原題)」(11月26日全米公開/日本公開未定) 動物たちが高度な文明社会を築いた世界を舞台にしたディズニーアニメ「ズートピア」の続編。24年11月に開催された「ディズニー・コンテンツ・ショーケース APAC2024」では、ジュディと相棒ニックが、ズートピアの街を騒がせる謎の爬虫類の行方を追う物語が展開すると発表された。新キャラクターであるヘビのゲイリーを、キー・ホイ・クァンが演じる。第1作のバイロン・ハワードとジャレッド・ブッシュが、監督を務める。 ■14.「Wicked: Part Two(原題)」(11月全米公開/日本公開未定) 名作児童文学「オズの魔法使い」に登場する魔女たちの知られざる物語を描く、大ヒットブロードウェイミュージカル「ウィキッド」を映画化。物語の中心となるのは、魔法と幻想の国・オズにあるシズ大学の学生として出会ったエルファバ(シンシア・エリボ)とグリンダ(アリアナ・グランデ)。緑色の肌をもち周囲から誤解されるエルファバと、野心的で美しく人気者のグリンダは、寄宿舎で偶然ルームメイトに。見た目も性格も全く異なるふたりは、最初こそ激しく衝突するが、次第に友情を深め、かけがえのない存在になっていく。しかしこの出会いが、やがてオズの国の運命を大きく変えることになる。 第1部である「ウィキッド ふたりの魔女」は、11月22日に全米で公開され、12月20日までの約1カ月間で、累計興行収入3億8300万ドルをあげ、ミュージカル実写映画として歴史的な大ヒットを記録(※日本では、3月7日に公開)。第2部となる続編「Wicked: Part Two(原題)」にも期待が高まっている。ジョン・M・チュウ監督(「イン・ザ・ハイツ」)がメガホンをとった。 ■15.「アバター ファイヤー・アンド・アッシュ」(12月19日公開) 巨匠ジェームズ・キャメロンが革新的な3D映像を生み出し、歴史的大ヒットを記録した「アバター」シリーズ第3弾。第1弾「アバター」では美しい神秘の星・パンドラの森を舞台に、先住民ナヴィ族と、パンドラの侵略を目論む人類との戦いが描かれ、第2弾「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」では海を舞台に、海の部族や生物とともに脅威に立ち向かうストーリーが展開した。 第3弾は、海兵隊員からナヴィのリーダーになったジェイク・サリー(サム・ワーシントン)と、ナヴィの戦士・ネイティリ(ゾーイ・サルダナ)の新たな物語。ロゴは、“ファイヤー”を表現した轟々と燃えさかる炎が印象的なデザインとなっている。24年11月に開催された「ディズニー・コンテンツ・ショーケース APAC2024」では、「新たにふたつの文化が登場します。ひとつは、空路を使って世界中を旅して、さまざまな商売をする人々。もうひとつは、ナヴィの良いところを歪め、ダークな世界観を持っており、自分たちを“アッシュ”と呼ぶ人々。彼らは、自らの文明が火山噴火で滅ぼされたことから、世界に恨みを持っています」と説明した。 ■16.「28年後...」(25年公開) 人間の脳を破壊し、凶暴化させるウイルスが蔓延したロンドンを舞台に、生き残ったわずかな人間たちが感染者と死闘を繰り広げるサバイバルホラー「28日後...」「28週後...」に続く、「28」シリーズの第3弾。アーロン・テイラー=ジョンソン、レイフ・ファインズ、ジョディ・カマーが共演し、「28日後...」のダニー・ボイルとアレックス・ガーランドが、数十年ぶりに本シリーズで再タッグを組んだ。 ■17.「劇場版『鬼滅の刃』無限城編」(25年公開) 吾峠呼世晴氏の漫画をアニメ化した「鬼滅の刃」シリーズは、家族を鬼に殺された炭治郎が、鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すため、「鬼殺隊」の隊士となって、無惨が率いる鬼たちに立ち向かう姿を描く。19年のテレビアニメ第1期「竈門炭治郎 立志編」を皮切りに、「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、第2期「遊郭編」、第3期「柱稽古編」が放送・公開されてきた。新作「無限城編」は、劇場3部作として製作される。