次戦までの1ヶ月で成長を誓う 横浜創英MF小川秀太「絶対に神奈川で優勝」
9月15日、第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選の2次予選の2回戦が行われ、横浜創英が座間とのシーソーゲームを4-3で制し、3回戦進出を決めた。 【フォトギャラリー】横浜創英 vs 座間 正に壮絶な打ち合いの一戦だった。 6分、MF7福田裕翔のゴールで幸先よく先制した横浜創英。しかし、スタートから気合十分で前進を続ける座間は34分にMF7久保蓮恩のヘディングで同点に追いつく。すると直後の36分にMF14河井誠治のゴールで横浜創英が再びリードを奪うが、ATに久保の豪快なFKで座間が再び振り出しに戻す。エンドが変わった51分、今度は座間がFW11福田哲平のゴールで逆転に成功。だが、直後の54分にMF10小川秀太のゴールで横浜創英が粘りを見せると最後は59分にその小川が点の取り合戦に終止符を打つ。 「最初のゴールは、前半からあのスペースが空いていたのはわかっていたので、アシストしてくれたMF18波多野(匠)君が左利きで、すごく良いボールくれたので、そこを信じて走って、あとはもう流し込むだけでした。2点目は今、怪我してる3年生たちがいて、その人たちのためにも本当つなげたいと思っていますし、チーム全員のゴールだなと思ってます」と、試合を決めた2本のゴールを振り返った。そして、「リーグ戦でもまだ僕は無得点でインターハイとか関東予選でも全然いい結果を残せなくて前線の選手として責任を感じていました。ゴールを自分が一番取らなきゃいけないと思っていたので、本当にその気持ちを今日2点っていう形で残せたのはすごく嬉しいです」と2ゴールを素直に喜ぶ。ただ、小川がゴールを決めてからの残り時間20分余りは、当然のように運動量も落ちてくるし、それまでの流れから考えても何が起こるかわからない状況だった。 「すごくきつかったです。本当に20分がすごく長くて…もうセーフティーセーフティーっていうのは中で言ってましたし、攻撃も簡単にやり切る時はやり切って、守備も押し込まれたら全部切り返すっていう感じなんですけど、そこの戦い方はできたかなって思っています。とにかく(座間には)凄く勢いがあって。観客の方もそうでしたし。全員で戦ってきていて、その勢いに圧倒されるなっていうのはありました」 結果的には逃げ切ることはできたが、どうしてここまでの打ち合いになってしまったのか。 宮澤崇史監督は「普段通りの平常心でゲームができていなかったです。一発勝負なので負けたら終わりという意識が気持ちだけ先走ってゴールに直結した直線的な落ち着きのないゲームになってしまいました」と分析。小川自身も「先制して自分たちがボール持つ時間が増えてくる中で、自分たちのもったいないミスで失点してしまいました。点を取られてからの戦い方が本当に良くなくて…焦りとか自分たちで後ろ向きなプレーが増えてしまって自滅してしまうっていう意味で、本当にそこを改善していかないと神奈川の制覇は無理だと思ってます」と、宮澤監督と同様の危機感を持つ。 幸いにも次戦までにはまだ時間は残されている。 「リーグ戦もある。選手権に向けてあと1ヶ月、時間があるので。(今日も)課題が出たし、ずっとある課題もあるので、そこをどれだけこの1ヶ月で成長できるか。ただ自分たちの攻撃は通用する部分はあると思うので、そこは本当にチーム全員で活かして、勝ちたいと思います。絶対に神奈川で優勝します」と、次に繋げられたことをポジティブに捉え、力強く意気込みを見せた。 まずは再開するK1リーグ.最初の相手は桐光学園B。前回のアウェイの戦いでは0-3と完敗している。しっかりとリベンジを果たし、良いスタートを切りたい。 (文・写真=西山和広)