期待通りの大ヒットに! V12に5.3Lってロマンの塊だな!! 英国スポーツカーの象徴[ジャガー Eタイプ]
■最後はV12エンジンを搭載
本格的にチェンジし「シリーズ2」を名乗るのは1968年10月から。フロントグリルが拡大され、ランプ類が拡大されたり増設されたりする。 いうまでもない、米国の安全基準に合わせたもので、英国スポーツカーの持つ繊細な魅力が失せた、などと熱心なクルマ好きには評されたりした。エンジンも排出ガス規制などのために北米仕様は一気に171PSまでパワーダウンする。 それとともに、少し前からATギアボックスや2+2ボディのクーペなども登場し、アメリカ好みのスポーツカーなどと揶揄されたりもしたのだった。 なんとかスポーツカーらしさを取り戻したい、と登場させたのが1971年の「シリーズ3」だ。エンジンに「ダブル6」つまり6気筒をV形に配置してV12気筒とした5.3Lエンジンを搭載する。それとともにボディもフェンダをフレアさせるなど、スーパーカー的迫力さえ感じさせるものとなった。 ホイールベースも2+2のロング・ホイールベースが標準になり、初期のジャガーEタイプのシャープさとは別ものの、それはそれで魅力的なスタイリングを打ち出したのであった。 その裏では、英国内の自動車産業の衰退とともに、会社の合併などが繰返され、そんななかではジャガーはよくそのブランドイメージを守りつづけた、という評もあった。1975年でジャガーEタイプはフェードアウトするが、いまだ英国を代表するスポーツカーとして忘れられない存在でありつづける。