良品計画が挑む「地域密着」と「グローバル」の2正面作戦
3月期企業の本決算発表が本格化している。直前に全体相場が大きく調整したこともあり、半導体関連企業の今2025年3月期の見通しが気になる。だが、好業績が見込まれる企業は株価に一定程度織り込まれていることもあり、決算発表後に売られやすいのも事実だ。 こうした点を踏まえて、「3月期決算以外の業績好調の企業」という視点で注目したいのが、「無印良品」を運営する良品計画(7453)だ。 同社の決算期は8月期。4月12日に発表した今2024年8月期の上期(2023年9月~2024年2月)は、売上高に相当する営業収益が前年同期比12.9%増の3198億3900万円、営業利益は同約2.4倍の240億9900万円だった。 国内の「無印」では値上げが奏功、海外の柱である中国も回復の度合いは百点満点でないものの、既存店がプラスに転じた。デフレに入ったといわれる中国では、人々がインテリアなどにお金を消費する傾向があり、良品計画には追い風が吹く。 同社は今後ニューヨークなどに旗艦店を出店する方針だが、一方で国内では店舗だけでなく、宿泊・滞在の新事業などを通して地方での存在感を強める。物販だけに頼らない同社の進化は、株式市場にはまだ評価されておらず、注目しておきたい。 ※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
四季報オンライン