擬態する魚見つけて 伊勢シーパラダイス特別展 希少ガメ常設展示も開始 三重
【伊勢】三重県伊勢市二見町の「ゼロ距離水族館 伊勢シーパラダイス」で、秋の特別展示「擬態する魚たち展」が開かれている。12月1日まで。 企画展は飼育員の水野愁太さん、山田玲奈さん、松本紗希さんが担当。自分らが採集した魚を展示しようと、魚たちの隠れ場所やエサ場となる「流れ藻」を求めて8月から志摩市や和歌山県に出向き、漁港を歩いたり船で海に出たりして擬態する魚を探し集めた。 同展には、枯れ葉のような見た目をしていたり流れ藻に擬態したりと、飼育員でも見つけるのが難しかった「ナンヨウツバメウオ」や「マツダイ」、「アミモンガラ」など8種約20匹を、採集時の苦労話や映像とともに展示。水槽内も海藻のレブリカや漁具のロープなどを使って海の中を再現し、魚たちが擬態しやすいように工夫した。 水野さんは「擬態する魚を探して見つけてもらいたい。展示に至るまで苦労したことも知ってもらえれば」と話した。
また、館内では同館を含む国内で3施設しか飼育していないオオアタマガメの常設展示も始まっている。 オオアタマガメは中国南部や東南アジアの渓流に生息し、頭が大きすぎて甲羅にしまえないユニークな姿が特徴。 同館によると、今回展示したのは国内で保護された雄2匹。オオアタマガメは絶滅の恐れがある動植物の国際取引を規制する「ワシントン条約」で保護されているため、必要な手続きを経て同館が飼育することになったという。 2匹は甲長約20センチで、水槽の中で元気に暮らしている。飼育員の安部瑞貴さんは「2匹は人懐っこくて好奇心旺盛。珍しいカメなのでシーパラに来た時は目に焼き付けてもらいたい」と話した。