「銀の皿」に「レジ横のガム&タバコ販売」に1000円以下のメニューと「ザ昭和」がたまらない! トラック野郎を癒し続ける「采女食堂」はぜひ立ち寄るべし【懐かしのドライブイン探訪その5】
トラックドライバーもうれしい大型駐車場を完備
急速に数を減らしている運転手のオアシス、ドライブイン。大型の駐車場を完備するドライブインはプロドライバー御用達の場所としてはもちろん、地元の馴染み客には欠かせない存在。ところが平成以降、高速道路やバイパス道路網の発達による旧幹線道路の車両通行量の減少で、かつては隆盛を誇ったドライブインは急速に数を減らしていった。今回は昭和レトロな佇まいが魅力の人気店を訪れてみた。 【画像】采女食堂の人気メニューの画像を見る 日本有数の大動脈、国道1号線は、東京都中央区の日本橋を起点に、神奈川県、中部地方の静岡県、愛知県、三重県、近畿地方の滋賀県、京都府を経由し、終点である大阪府大阪市に至る路線で、旧東海道および京街道の経路をほぼ踏襲している日本有数の大動脈。三重県四日市市、国道1号線沿いにある「采女(うねめ)食堂」が今回紹介するドライブインだ。 年季の入った巨大な看板が目印で、広大な敷地面積を誇る。トラックがいったい何台停められるかというほどの大型駐車場も完備。乗用車や2トン車はもちろん、大型トラックやトレーラーでもクルマを止めやすく、休息や仮眠も取れるありがたさで、昔から人気のドライブインだ。 そしてなんといっても昭和の雰囲気そのままに、レトロな香りがプンプンする雰囲気が堪らない。
おいしいうえにほとんどのメニューが1000円以下!
店内に入っても期待を裏切らない。入口には大型のショーケースがお出迎え。陳列するメニューサンプルも、この銀プレートに目を奪われ、懐かしさが助長されるザ・昭和そのもの。ほとんどのメニューが1000円以下と、財布にも優しいのがうれしい。 もうひとつのショーケースには小鉢も充実。お腹のすき具合に合わせて、自分でチョイスできるのもユーザーフレンドリーだ。店内を切り盛りするお姉さんの素敵な笑顔が、ホッと安心させてくれる居心地のよさ。かなり広々とした店内にはテーブル席が並び、小上がりの座敷もある。 今回オーダーしたのは肉炒め定食980円。薄いバラ肉で旨味は十分。味付けは中部地区ならではの濃いめでご飯が進む。 大量の千切りキャベツにお醤油をかけ、醤油キャベツとともに頂くと、味わいが変わるのも楽しめる。ソースはウスターソースのようなちょっと変わった味付け。チェーン店ではない味付けがなかなかいい感じ。アツアツの湯気が立つ赤味噌の味噌汁、ご飯に小鉢付きでこの値段、ボリュームは良心的だ。 お会計を済ませると、いまでは珍しいタバコとチューインガムのショーケースに目を奪われる。外観も店内もすべてが令和から昭和にタイムスリップしたみたい。初めて訪問しても懐かしさ満点だ。 三重県内四日市~鈴鹿間の国道1号線沿いにはその昔、『小谷食堂』『サーキットドライブイン』という大衆食堂もあったが、閉店(もしくは移転)してしまい、残っているのは『采女食堂』だけという。いつまでもプロドライバーの食を守ってほしい、そんな名店だ。 ショップインフォメーション 采女食堂 三重県四日市市釆女町3278 月~金 10:00~20:00 土 10:00~15:00 定休日:日曜、祝日
トラック魂編集部
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