日本人が勤勉なんてのは大嘘!?...「学び続けてこそ」の人生を学ばずに終わる日本人が”多すぎる”ワケ
近年注目が集まっているアントレプレナーシップ。「起業家精神」と訳され、高い創造意欲とリスクを恐れぬ姿勢を特徴とするこの考え方は、起業を志す人々のみならず、刻一刻と変化する現代社会を生きるすべてのビジネスパーソンにとって有益な道標である。 【漫画】頑張っても結果が出ない…「仕事のできない残念な人」が陥るNG習慣 本連載では、米国の起業家教育ナンバーワン大学で現在も教鞭をとる著者が思考と経験を綴った『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』(山川恭弘著)より抜粋して、ビジネスパーソンに”必携”の思考法をお届けする。 『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』連載第65回 『「私が教えるのは”起業道”です」…米国教授が本当に伝えたい「真のアントレプレナーシップ」とは』より続く
「学ばない」日本人
第四章で、現在日本で話題となっている「リスキリング」について、いまさらなにを?ビジネスパーソンは「フォーエバー・スキリングだ」と述べました。そう、学び続けてこその人生なのです。ところが、ちょっと恐ろしい調査結果があります。 これは株式会社パーソル総合研究所が行った「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」です。世界18ヵ国(地域)で働く人の就業実態、成長意識を調査したものですが、その中に「学習・自己啓発に対する自己投資」に関する質問があります。 日本の場合、「何もしていないし、今後も自己投資する予定はない」が42%、「今は何もしていないが、これからするつもり」が18%となっています。合わせると6割が、何もしていないのです。これは、この調査の対象になった18の国と地域の中で最低の数値です。平均値は「何もしていないし、今後も自己投資する予定はない」が11・6%、「今は何もしていないが、これからするつもり」が16%。インド、ベトナム、インドネシア、フィリピン、アメリカでは、すでに自己投資している人は8割を超えています。 日本だけが極端に「学ばない」のです。 一般的に日本人は勤勉だと言われます。なのに、半分以上の人が学ばない。これに違和感があると思っていると、知人がこんなことを言ったのです。 「まったく矛盾はない。勤勉なのは目の前の仕事に真面目に取り組んでいるだけで、新しいことにチャレンジすることを意味しない。そのままでいいと思っている人は珍しくない」