【GLORY】10連勝中の最強王者セメリア「俺の目標は相手をKOすること」挑戦者クワジは「俺がGLORYウェルター級最強ってことを証明できる素晴らしいチャンス」
2024年4月27日(土)パリ・ドーム『GLORY 91』(U-NEXT配信)の前日計量&記者会見が、26日(金)に行われた。 【写真】余裕の笑顔を浮かべる絶対王者セメリア 今大会ではメインイベントでGLORY世界ウェルター級タイトルマッチ3分5Rで、エンディ・セメリア(キュラソー/オランダ/王者)がチコ・クワジ(オランダ/挑戦者)を相手に4度目の防衛戦を行う。10連勝中の王者を3連勝中の挑戦者が崩すことが出来るか。 会見で挑戦者のクワジは「俺がGLORYウェルター級最強ってことを証明できる素晴らしいチャンスだよ。この機会を夢見てきたんだ。今回、俺は王者になるためにここに来た。セメリアはダウンを奪うのが難しいファイターだ。彼が倒れているのを見たことがない」とコメントし、KOは狙っているかと聞かれると「出来ればね。でも、KOが目標じゃない。タイトルを勝ち取りたいだけだ」と、あくまでも目標はタイトル奪取だとする。 王者セメリアはこれに対し、「彼は俺をKOすることを目指していないって言ったが、これまで言い続けているように俺の目標は相手をKOすることだ。だから、今回も同様にKOを狙っているよ。熱い試合になるさ」と、自分の目標はKOだと言い放つ。 クワジのことを面白いファイターではないと言っていたが、これまでの相手と比べて彼にランキングをつけるとしたらとの質問には「それは難しいな。GLORYファイターは、それぞれ特別に優れた部分があるんだ。彼だって同じだから、ランキングをつけるのは難しい」と評価しながらも、「彼はGLORYのランキングを駆け上がってきたからタイトルマッチの権利を得たわけだが、この試合でまたランクを落とすことになる」と、自分には勝てないとした。 「俺は、対戦相手にとってバッドニュースだよ。だから、こうしてベルトを取ったし、防衛しているんだ」と絶対の自信をのぞかせるセメリア。 クワジは「キャリア最大の試合のひとつになる。GLORYのベルトが懸かっているからね。でも将来を踏まえると、もっと多くのベルトを獲るつもりだ。まだまだやらなきゃいけないことがあるんだ。10年後には、たくさんのベルトを保持しているよ」と、今回のタイトルマッチは通過点に過ぎないと言わんばかり。 「明日、俺が王者ってことを証明するよ」と、必ずタイトルを奪取すると誓った。 また、衣装について聞かれたクワジは「スポンサーの女性が、俺たちがアニメ好きだから作ってくれたんだよ。俺の衣装はルフィーだ」とアニメのコスプレだと答えている。 ■「明日はパリが揺れる」と激闘宣言のラジャブザデ、MMAから挑戦のオマールは番狂わせ狙う 3月のGLORYヘビー級GP1回戦で元GLORY世界ヘビー級暫定王者タリク・"クッキー"・オサロを破る番狂わせを演じたバフラム・ラジャブザデ(アゼルバイジャン)がライトヘビー級に転向し、パリ在住の強打者ケビン・オマール(フランス)と対戦する一戦がコー・メイン(セミファイナル)。 会見でラジャブザデは「試合が楽しみだ。今度の対戦相手との試合に向けて準備は万全。日々のルーティンをしっかりやっているから、良い状態だよ」とベストコンディションだとし、「明日はパリが揺れるよ」とエキサイティングな試合を見せることを約束。 また、ライトヘビー級転向について聞かれると「ライトヘビー級とヘビー級の両方で戦いたい。6月のライトヘビー級トーナメントにも出場したいと思っている」と2階級を股にかけて戦うつもりだと答えた。 対するオマールは「ラジャブザデには試合を受けてくれて感謝している。俺はまだキックボクシングでは、何の実績もない。MMAでキャリアを積んできた俺が、彼みたいな世界トップのキックボクサーと戦えるのは大きなチャンスだ。この試合で、俺はキックボクシングもやれるってことを証明する。そのために、この試合を受けたんだよ」とコメント。 番狂わせを起こすには何が必要かと問われると「多くの戦術を練っているし、コーチとハードなトレーニングをしてきた。サプライズを起こせるよ。俺がここにいるのは、サプライズを起こすためなんだ」と“サプライズ”を起こして見せると宣言する。 ここで勝利すれば、6月8日にオランダでの開催が決定した『GORYライトヘビー級グランプリ』への出場権を獲得できることになるが、オマールは「正直、まだ分からない。試合後にコーチと相談するよ。まずは明日勝つことに集中する」と、今は目の前の試合に集中しているとした。 ラジャブザデとの試合を拒否するファイターも多い中、MMAファイターのあなたがなぜこの試合を受けたのか、との質問には「なぜなら、俺はファイターだからさ。これが一番良い答えだ。8~9人が彼との試合を拒んだのは知っているよ。お伝えしている通り、俺はMMAからやってきた。そして、いま世界最高のキックボクサーと戦う機会を得た。だから、やってやるってことさ」と、ファイターは敵に背中を見せないと堂々と答えた。 ■ライトヘビー級グランプリへ向けてアミネvs.トゥーレ 第6試合でもライトヘビー級マッチとして、同級5位モハメド・アミネ(モロッコ)vs.同級9位パスカル・トゥーレ(フランス)が行われる。 アミネは「フランスで戦えることに本当に興奮している。ロッテルダムとは違うよね。そして、ここで勝って新しいファンを得たい。動きも良くなったし、さらに自信もついた。あとは明日のサプライズにするよ」とコメント。 いつもならトラッシュトークを展開するのに、今回はないのはなぜかとの質問には「今は試合に集中していて、メディアのことは考えていない。もちろん、これまではチケットを売って金を稼ぐためにメディア対応を頑張っていた。でも、ここ2試合はうまくいかなかったし、今回は勝つことに集中している。そもそも、なぜ今トラッシュトークをしないといけないんだい? もし相手が突っかかってきたら返答するかもしれないが、彼は非常に敬意を払ってくれているだろ。だから、俺だって敬意を払うよ」と紳士な答え。 メインのウェルター級タイトルマッチの予想を聞かれると「もちろんチコだ。俺はチコを12年近く見ている。彼はジムの中でも、最も熱い努力家だ。ヘビー級を含めても、俺たちの中で最もタフなんだよ。彼は自分に自信を持っているし、彼が勝つだろう」と、チームメイトのチコ・クワジの勝利を予想した。 一方、トゥーレは「ゴールは勝つこと。準備は出来ている。試合が楽しみだよ」と言い、どうやってアミンを倒すつもりかと聞かれると「みんなと全く同じだが、サプライズだ(笑)。でも、俺たちはみんな良い試合を見せるよ」と自分も“サプライズ”を起こすと笑った。 トラッシュトークを仕掛けられたら返すとアミネは言っているが、と煽られると「いやいや(笑)。彼が言うように、俺は相手に敬意を払っているよ。自分に自信を持っているけれど、俺たちは謙虚であり続ける。俺は、もし今回勝てばトーナメントに出場するよ。強豪揃いの中で戦うのは大きいチャンスだ。トーナメント出場のチケットを得るために戦うのは、本当に興奮するよ」と煽りには乗らず、グランプリ出場を目指したいと話した。 また、今大会最大の注目と言ってもいいのが、ユセフ・ブガネム(モロッコ)。2016年8月にラジャダムナンスタジアム認定ミドル級王座、2018年5月にルンピニースタジアム認定ミドル級王座も獲得し、史上初の外国人2大殿堂制覇王者となったミドル級(-72.5kg)世界最強の呼び声も高い男が、ついにGLORY参戦を果たす。対戦相手はスタニスラフ・カザンツェフ(ウクライナ)。この一戦はコー・メインの前に行われる。
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