羽田航空機衝突、3要因重なり惨事に…海保機長は乗組員の帰宅考え「なるべく急ぎたかった」
さらに、海保機の停止線越え直後から衝突までの1分7秒間、両機を探知した「滑走路占有監視支援機能」が発動し、滑走路担当らの手元で注意喚起が画面表示されていた。だが、滑走路担当らは「表示を認識していない」などと聞き取りに回答。当時は同機能が発動した際の処理要領は規定されておらず、本格的な訓練もしていなかった。
同機能には、事故対策の一環で10月末から注意喚起音が追加され、来年度中には「ゴー・アラウンド」などの自動音声による警告の導入が検討されている。
日航機については、▽訓練中の副操縦士(当時29歳)が操縦し、左隣で機長(同50歳)が指導した▽すぐ後ろで別の副操縦士(同34歳)も滑走路を監視した▽日没後で月も出ていなかった――点などをさらに分析する。海保機の停止場所周辺の滑走路面灯火は白く、後方から見える海保機の衝突防止灯などもすべて白かったことも明かされた。