五輪銅メダリストの清水がプロテスト合格 「村田より先に世界王者になる」
対戦した細野は清水を絶賛した。 「たっぱ(背)があるので中に入れてくれない。うまくごまかされて、接近戦にもっていかせない上手さがある。テンポも速く、左のパンチのモーションもなく速いので、それに合わせようとすると、いいジャブをもらってしまった。さすがメダリストという感じで、すでに日本ランカーの力はあるとも思う」 IBF世界フェザー級王座への挑戦者決定戦への出場が決まっている細野は、清水の課題についても、「今後、長いラウンドで強弱をどうつけるかくらいじゃないですか」と言う。 プロテストの手伝いで来場していた井上尚弥も、「距離感とスタミナが清水さんの長所で、いつも通りのものが出ていたと思う。それにパンチも堅くて、パンチもある」と、絶賛。IBF世界ライトフライ級王者の八重樫東も、「プロで必要なスタミナも持っているし、後は、プロでの対応力をどう高めるかだけでしょう」と、清水の潜在能力を評価していた。 「体力はあると思うんです。疲れていてもこんなに手が出るんだ! 清水の体力は凄い! と、注目されるような選手になりたい。目標はもちろん世界のベルト。そして、それをなくさないこと。村田より先に世界チャンピオンになりたい」 清水は、4年前にプロ入りしている“友人”でもあるロンドン五輪ミドル級の金メダリスト、村田諒太(帝拳)の名前を出して、ミドル級という最も層が厚く世界最強のトップボクサーが集まる階級で世界挑戦チャンスを伺っている村田より先に世界王者になると宣言した。 大橋会長からは「2年以内に世界王者」とのノルマを課せられているが、その第1歩となるデビュー戦は、9月4日の座間スカイアリーナ。58キロ契約で試合をするが、相手には韓国のフェザー級王者、李仁教が内定した。相手にとって不足なし。清水が銅メダリストとして、韓国王者を相手に、どんなボクシングを披露してくれるのかが楽しみである。