奄美と栃木の連携、発展期待 田中一村記念会が来島 美術館や奄美市役所訪問
26日から鹿児島県奄美大島に滞在している栃木県の田中一村記念会(大木洋三会長)の会員らが27日、奄美市名瀬の同市役所を訪れ、栃木市長から預かった親書を届けた。栃木県で生まれ、奄美大島で晩年を過ごした孤高の日本画家・田中一村(1908~77)を顕彰し、奄美と栃木の連携に期待を寄せた。 同会は1996年に栃木田中一村会として設立。奄美の一村会(美佐恒七会長)と長年交流を続けてきた。会員の高齢化とともに一時活動が衰退したが、一村の没後40周年を機に2018年に名称を改めて会を再結成した。 今回は会員19人が2泊3日の日程で来島。奄美市笠利町の田中一村記念美術館などを見学した。28日には同市名瀬有屋の一村終焉(しゅうえん)の家も訪れる。 27日は大木会長をはじめとする会員6人が同市役所を訪問。安田壮平市長と諏訪哲郎副市長が不在のため、市商工観光情報部の麻井庄二部長と同部紬観光課の赤崎広和課長が親書を受け取り「皆さんの思いを市長と副市長にも伝える」と約束した。 大木会長は「(滞在は)一村の魅力や奄美での生活を知ることが目的。栃木と奄美がより密接な関係となり互いに発展することを期待したい」、奄美の一村会の美佐会長は「今後は(両地域の)美術館同士の交流などができるようバックアップしたい。民間交流だけでなく経済的にも連携できたら」と語った。