【阪神大学】大阪産業大が逆転勝利で2位確定!今春引退予定の4年生が勝利に導く
大阪産業大が甲南大に逆転勝ち。6勝3敗1分で今季を終え、2位が確定した。 大阪産業大は社会人野球などでプレーを希望する一部の選手を除き、4年生の多くが春のリーグ戦で引退する。その中でこの日は現役最後の試合となる4年生が活躍を見せた。 【一覧】おもな大学野球部 24年度新入生 まずは8番右翼でスタメン出場した主将の西本悠馬(4年=立正大淞南)。今季はここまで安打がなかったが、1対1の同点で迎えた6回表、一死二塁から左越え適時三塁打を放ち、勝ち越しに成功した。 「何とか意地で一本打てて、それがタイムリーでとても良かったと思います」と話した西本。チームを引っ張ってきた主将が最後にプレーでも貢献した。 その後、西本は続く代打・辻本工稀(3年=龍谷大平安)の中前適時打で生還。リードを2点に広げた。 しかし、大阪産業大は7回裏に守備の乱れもあり、3点を奪われて逆転を許してしまう。それでも大阪産業大は8回表に二死三塁から1番・米田光希(3年=中部商)の左越え適時二塁打で同点に追いついた。 なおも二死二塁と一打勝ち越しのチャンスで代打に起用されたのは秋山誠(4年=飛龍)。高校時代は投手兼外野手として活躍していた秋山は昨年まで投手としてプレーしており、リーグ戦での登板実績もある。しかし、「どうしても大学でも最後は野手でやりたい」と3年秋のリーグ戦後から野手に転向し、現在は一塁を守っている。 これがリーグ戦通算2打席目で、初打席となった4月20日の大阪電気通信大戦では三振に倒れていた。緊張して大振りになってしまった前回の反省からコンパクトにセンター返しを意識していたという。 その通りに3ボール2ストライクからストレートを捉えると、打球はセンターに抜けていく。二塁走者の米田が生還して、秋山のリーグ戦初安打が貴重な勝ち越しタイムリーとなった。「コンパクトに振れて、結果につながって良かったです」と笑顔を見せた秋山。これが決勝点となり、今季最終戦を白星で締めくくった。 今春での引退を決めている秋山は「今日はとにかく最後まで楽しくやろうと思っていました。最後の最後まで自分が15年間やってきた野球の中で一番楽しい瞬間だったのかなと思います」と悔いなく野球人生にピリオドを打った。これからは就職活動に入り、草野球をすることは頭に入れているという。 秋山と同じく西本も春で引退して、主将の座は後輩に譲る予定だ。3年生には前日にリーグ戦初完封勝利を挙げた最速148キロ右腕の長友一夢(大阪)や昨年12月の侍ジャパン大学代表候補合宿に召集された小出望那(大産大付)など力のある選手が多い。「まだ詰めが甘いところがある。もっと自分に厳しく普段の練習のからやってほしいと思います。良い選手が多いので、期待は持っています」と西本は後輩にメッセージを送っていた。