【ラグビー】開幕から爆発必至? ブルーレヴズのクワッガ・スミスは「積み重ね」に自信。
日本のリーグワンにあって、個人で局面を変えうるラグビーマンのひとりがクワッガ・スミスだ。 身長180センチ、体重99キロとFW第3列にあって決して大柄ではないが、読みと強靭さの合わせ技で何度もジャッカル。スピードとフットワークを駆使したラインブレイクでも光る。 ワールドカップ2連覇中の南アフリカ代表として、この秋までに積み上げたキャップ数は51。昨季のリーグワンではシーズン途中の怪我に泣くも、競技復帰するや国際舞台で躍動した。今年のテストマッチの戦績を11勝2敗とした。 元日本代表アシスタントコーチのトニー・ブラウンが入閣して攻撃力の増した隊列にあって、スミスはこう述べる。 「成功したシーズンでした。ブラウンさんは賢い。相手の意表を突くプレーを考えるのがうまく、ディフェンスがしづらいように感じます。それが、日本代表でも活かされていたと思いました。私も楽しくラグビーができました」 話をしたのは12月7日。これから開幕するリーグワンに向けた都内でのプレスカンファレンスへ、ブルーレヴズの主将として出席していた。その翌日から、全体トレーニングに合流するつもりだと話した。 「最後の試合に出てから2週間の休みをもらえた。おかげでいい準備ができます。ちょうど(日本に)帰って来たばかり。まず磐田の環境に入る。それまでのスマートフォンでチームの練習や試合は見てきましたが、これからは実際にチームが何をしているかを自分の目で見て、しっかりやっていきたいです」 ブルーレヴズでは昨季から、元日本代表ナショナルチームディレクターの藤井雄一郎監督が指揮を執っている。ブラウンとともに桜のジャージィを支えたこの人もまた、スリリングな攻めを構築する。 前年度は1部12チーム中8位。今季は上位6傑によるプレーオフ行きが期待される。スミスは続ける。 「藤井さんのやりたいことは、ブラウンさんのそれとニュアンスが似ている。これから、ブルーレヴズのシステムのもとで言っていくのが楽しみです。去年してきたことが浸透している中で、さらに(同じ方向性のもと)時間を積み重ねられるのが前向きです」 21日、本拠地のヤマハスタジアムで初戦を迎える。7番をつけ、同5位のコベルコ神戸スティーラーズに挑む。 (文:向 風見也)