【速報】ハシゴ酒で飲酒運転…夜間パトロール中の男性らはねられ死傷 運転の男に2審も懲役10年の判決 控訴棄却 大阪高裁
大阪府堺市で酒に酔った状態で車を運転し、4人を死傷させた罪に問われた男の控訴審判決で大阪高裁は被告側の控訴を棄却しました。 【画像を見る】亡くなった村上伸治さん(当時47)と山中正規さん(当時46) おととし12月、猪木康之被告(50)は、堺市中区の居酒屋などで多量の酒を飲んだ後、酒に酔った状態で車を運転し、町内会の夜間パトロールをしていた男性4人をはね、このうち村上伸治さん(当時47)と山中正規さん(当時46)を死亡させるなどした罪に問われていました。 去年9月、1審の大阪地裁堺支部は、危険運転致死傷罪の成立を認定し、懲役10年を言い渡しましたが、猪木被告側が判決を不服として控訴していました。
事件直前に居酒屋とスナック“ハシゴ” ハイボール6杯や生ビール、焼酎など大量に飲酒
事件が起きたのはおととしの年末でした。当時、車を運転していた猪木康之被告(49)は現場から逃走。その後、過失運転致死傷とひき逃げの疑いで警察に逮捕されましたが、取り調べで「電柱か何かにぶつかったと思った」と供述。 猪木被告は事件直前、居酒屋とスナックを“ハシゴ”し、ハイボール6杯や生ビール、焼酎など大量に飲酒。ぶつかった相手が人とわからないほどの酩酊状態だったということです。
大阪高裁「運転開始時点で正常な運転できないことを認識していた」
3日の判決で大阪高裁は「飲酒量からすると、被告は運転開始時点で正常な運転ができないことを認識していたといえる。また、過去の飲酒運転の経験には左右されず、故意である。歩行者の発見が遅れたのではなく、飲酒による危険運転であることなどから、1審の判決内容は不当ではない」などとして、猪木被告の控訴を退け、2審も懲役10年の判決を言い渡しました。
遺族「長い2年間だった。気持ちの区切りになれば」
大阪高裁での判決を受け、亡くなった山中さんの妻はは「(棄却されて)ほっとしている。長い2年間だった。これが気持ちの区切りになればと」などと話しました。