愛知、町工場の特製ワインいかが 電機一筋、酒好き社長が挑戦
愛知県春日井市で電機制御盤の設計などを担う町工場社長が開業したワイナリーが話題だ。気候や土壌のわずかな違いで味ががらっと変わるワイン造りにのめり込み、完成したお酒は6品になった。「ワインを通して地元の人と多くふれあい、ふるさとを盛り上げたい」と意気込んでいる。 お酒が大好きな「船戸電機」の船戸隆博さん(55)は、電機業界一筋の2代目社長。20代の頃、映画「雲の中で散歩」(1995年)に登場するブドウ畑の描写が印象に残り「いつか家業の傍らのんびりオリジナルワインを造れたら」と思いを募らせた。 新型コロナウイルス禍中の2020年、一念発起し、福井県のワインカレッジに入学。車で隔週3年間、夢中で通い、全国の造酒業界関係者と交流を深めた。原料のブドウにもこだわり、山形県から仕入れる。 23年8月に「春日井ワイナリー春の風」を開業。同12月、赤ワイン「夕」、白「寧」、ロゼ「季」の3本をお披露目した。「香りが立つ」「食事にも合う」など評判は上々。シードルにも挑戦し、6品のお酒を造った。