住宅ローンの借り換えで返済額400万円減の試算も…シミュレーション利用前に知っておきたい注意点
借換えの注意点
シミュレーション結果は根拠をもって示されたものですが、参考にする際は知っておきたい注意点もあります。Aさんには3つの注意点についてお話しました。 1.再度審査があること 借り換えを行う際は、新しく住宅ローンを借入れる時と同様に年齢や返済負担率、勤続年数や年収、担保評価、健康状態などを踏まえて審査が行われます。なお、借り換え後の適用金利は、審査を経て決定されます。 返済負担率については、住宅ローン以外の借入状況も踏まえて算出されます。住宅取得後に自動車ローンなどのローンを新たに利用された方は、住宅ローン以外の借入状況についても確認しておきましょう。夫婦二人で住宅ローンを協力して借り入れている場合は、二人で同じ金融機関で借換えを行い、二人分の審査があります。もし借入後に一方の収入が減ったり退職していたりする場合には、借り換えは厳しくなることも考えられます。 2.諸費用は一律ではないこと シミュレーションサイトでは一般的な諸費用を踏まえた借換え効果が提示されていますが、あくまで参考値です。 例えば、借換え時には左図のような費用がかかるのが一般的ですが、シミュレーションサイトによって想定されている諸費用の内容は異なります。 全額繰上返済手数料は、住宅ローン商品によって異なり、無料の場合もありますが、中には55000円程度かかるケースもあります。また、諸費用の中には借入金額によって金額が変わるものもあります。例えば、融資事務手数料は住宅ローン商品によって異なり、定率型と定額型のものがありますが、定率型の場合、借入金額の2.2%とするものが一般的です。 抵当権設定登記の際に必要となる登録免許税の金額は、借入金額の0.4%です。金銭消費貸借契約の際に必要となる印紙税はオンラインで契約を行う場合不要となりますが、対面の場合は契約書に明示された借入金額によって0円~数万円など、金額が異なります。これらの費用は、住宅ローン残高の多い早期の借り換え程、かさむでしょう。