「大手証券会社に強い大学」ランク 明治・立教・関西学院・同志社と目立つ私大の躍進 著しい東大と一橋大のランクダウン
【新・親も知らない今どき入試】 有名企業の就職に強い大学を業種ごとに紹介していく、業種別就職者数ランキングの4回目は、SMBC日興証券、大和証券グループ、野村証券、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の合計就職者数を集計した「大手証券会社に強い大学ランク」をお届けする。 【高校別ランキング】東大理Ⅲ合格者数 大学通信は毎年、医学部と歯学部の単科大学を除くすべての大学を対象に就職状況調査をしている。2024年は560大学(74・0%)から回答が寄せられ、その集計値でランキングを作成した。 ランキングの1位は、定位置といえる慶應義塾大で、2位早稲田大というのも例年の光景だが、24年卒では、両大学の就職者数の差に変化が見られた。前年と比較して慶大が6人増なのに対し早大は23人増で、前年の31人差から14人差に詰まっているのだ。 企業の採用支援を行うワークス・ジャパン代表の清水信一郎氏は、「早大は、大企業にこだわらず視野広く就職する学生が多い。やりたいことがはっきりしている学生にとって、証券会社が職種ごとの募集になっていることが、就職者増につながっているのではないか」と話す。 証券会社の業務というと、企業や個人投資家向けに有価証券の売買を行うリテール業務が思い浮かぶ。それ以外にも、大規模引き受け業務や企業の上場支援、トレーダー業務などがある。それらを職種別に募集していることが、将来の方向性が定まっている学生に響いていると言うのだ。 24年度のランキングのもう一つの特徴は、東大と一橋大のランクダウン。前年と比較すると、東大は14人減で3位から5位に、一橋大は東大以上に就職者数が減少しており、40人から18人で5位から14位に下がった。 「目指す業種が変わったのでしょう。東大は早期に内定が決まる外資コンサル、一橋大は商社やメガバンクの就職者数が増えています」(前出の清水氏) なるほど、証券ランキングで大きく順位を下げた一橋大だが、5大商社は前年の19人から23人。メガバンクは27人から53人にそれぞれ増えている。 ランキングに戻ると、3位は東大の就職者減で前年の4位から順位を上げた明治大。前年から4人増で6位から順位を上げた立教大が並んだ。6位の関西学院大と7位の同志社大もそれぞれ前年の8位から順位を上げている。