福島県相馬市の羽根田隆さん「日展」2年連続入選 「重圧を乗り越えられた」
福島県相馬市の羽根田隆さん(84)=羽根田医院理事長=が描いた作品「断崖の壁画」が「日展」の洋画部門で入選に輝いた。入選は2年連続15度目の受賞で、「毎年、技術の向上や工夫がないと受賞できない。重圧を乗り越えられた」と喜びを語っている。 7月から3カ月をかけて完成させた。大昔の山岳地帯を舞台に、先住民や動物が生きる姿を表現した。100号Fサイズの大作で、不透明水彩(ガッシュ)やパステル、木炭を使い、立体感のある作品に仕上げた。原色を効果的に使って背景にめりはりをつけた他、人物を薄く、動物を重厚に描き込み、主役である動物を引き立てる工夫を施した。 羽根田さんは52歳の時に絵画の創作活動を始め、独学で技術を磨いてきた。「北国の動物やモンゴルをテーマに作品を制作したい。今後も想像を膨らませ、新たな発見を取り入れていく」と意欲を示している。 日展は11月1日から24日まで東京都の国立新美術館で開かれる。
(相双版)