伝説の『あぶない刑事』が8年ぶりに映画化! 舘ひろしと柴田恭兵、土屋太鳳が語る作品への思い。
唯一無二のエンターテインメント
――『あぶ刑事』は刑事ドラマにおけるサスペンスやアクションという要素に加え、時にスタイリッシュに、時にコミカルに描かれていて、それが唯一無二のエンターテインメントを作り上げている。台本にはないが、柴田さんがアイデアを出して舘さんと現場で調整したセリフもあるそう。 柴田:台本はあってないようなものなのでね。 舘:恭サマは、ほとんどそうですね。ちゃんと真面目にやったのは、僕ぐらいなんですよ(笑)。 柴田:(笑)。 舘:恭サマが「こう言ってください、僕がこう言いますから」って、もう恭サマはほとんどプロデューサーです。二人のシーンはすべてが見どころですよ。 土屋:最近そういう映画ってなかなかないんです。役者陣がアイデアを出すってすごく大切なんだなってあらためて思いました。 柴田:「あぶ刑事」は、最初から「鷹山」はまんま「舘さん」なんですよ。だから役作りや台本があっても、「自分がやりたいことがいちばん大事」。舘さんはダンディーな存在で、そこは崩れませんからね。もう全部OK、何してもOKなんですよ。 舘:建物で言うと僕はたぶん土台なんです。その上でデザインしていくのが、「柴田恭兵」なんだと思います。パイロット版(1986年)を撮られた長谷部安春監督が僕に求めたのは、たぶんそれだったんですね。恭サマの軽快なお芝居に憧れたこともありましたが、監督に止められて。最初の映画の公開日(1987年)に、監督が僕に「“舘さん”で『あぶない刑事』を撮ってた」と言うんですよ。土台を作って、作品が揺らがないようにしていたそうです。 土屋:でも舘さん、揺らいでるときありました! 面白すぎて笑ったりして。 一同:(笑)。 舘:もうね、NGを何度出したことか(笑)。昔は、後ろを向いているけど背中は笑っている、みたいなことがよくありましたね。ベンさんや恭サマ、中条さん(※)とかいて、みんなもう面白くて!(※ベンガルさん、中条静夫さん)