トップ4を目指すトッテナムの“ジョーカー”はヴェルナー? 冬の補強とスパーズの10年間
■2017-18シーズン
補強選手:ルーカス・モウラ(移籍元:パリ・サンジェルマン) 新スタジアム建築のために『ウェンブリー・スタジアム』をホームとして戦ったシーズン。レアル・マドリード、ドルトムントと同組だったCLのグループステージを首位通過したトッテナムは、ポチェッティーノ体制下で初めて本格的な冬の補強を実施した。しかしパリ・サンジェルマン(PSG)から2500万ポンド(当時のレートで約39億円)で獲得したブラジル代表FWルーカス・モウラ(現:サンパウロ)がスタメン起用されたのはFAカップのみで、戦力として機能したとは言えず。それでも、マンチェスター・シティが早い段階に独走態勢に入ったシーズンのなか、大崩れすることなく3位でシーズンを終え、CL出場権を手にしている。
■2018-19シーズン
補強選手:なし 既存の戦力で戦うことを選択したトッテナム。夏の移籍市場ですら一切の補強を行わなかったが、リーグ戦は2位で折り返すことに成功した。しかし2月後半からはCL決勝トーナメントとの並行に苦しみ、プレミアリーグはマンチェスター・シティとリヴァプールの一騎打ちに突入。『トッテナム・ホットスパー・スタジアム』のオープンに伴い、シーズン終盤に本拠地を移す慌ただしさのなかでは、トップ4の座を死守するのが精いっぱいだった。しかしCLでは準々決勝でマンチェスター・シティ、準決勝でアヤックスをそれぞれアウェイゴール差で下して決勝へ進出。ファイナルではリヴァプールに0ー2で敗れたものの、ポチェッティーノ体制5年目は華々しく幕を閉じた。
■2019-20シーズン
補強選手:ステーフェン・ベルフワイン(移籍元:PSV)、ジェドソン・フェルナンデス(移籍元:ベンフィカ) 大きな決断を下したシーズンだった。開幕12試合でわずか3勝しかあげられず、14位に転落したタイミングで、5年半にわたって相思相愛の関係にあったポチェッティーノ監督に別れを告げたのだ。直後に新監督として発表されたのは、チェルシーで3度のプレミアリーグ制覇を経験しているジョゼ・モウリーニョだった。監督が変われば当然のことながら移籍市場でも動きが生まれる。トッテナムはこの冬、PSVからオランダ代表FWステーフェン・ベルフワイン(現:アヤックス)を2700万ポンド(当時のレートで約39億円)で獲得。ベンフィカからポルトガル代表MFジェドソン・フェルナンデス(現:ベシクタシュ)もレンタル移籍で加えた。一方で、2013年夏に加入してから中心選手として活躍し続けたクリスティアン・エリクセン(現:マンチェスター・ユナイテッド)がチームに別れを告げた。 コロナ禍の影響で3月から6月までリーグ戦が中断するという異例のシーズン。さすがのモウリーニョ監督もチームを完全に立て直すことはできずに、最終順位は6位に。5シーズンぶりにCL出場権を逃した。