識者が選ぶ24年の日本人ベストイレブン|中盤のトライアングルは守田、南野、久保。ドイツで躍動するチェイスは頼もしい存在になってきた
中谷の心身での支えはエース宇佐美にとっても大きかった
2024年も終わりが近づいているが、今年も国内外で多くの選手たちの活躍が目を引いた。そのなかでも活躍が目立った日本人ベストイレブンを筆者の視点で選ばせてもらった。 【画像】小野伸二や中村憲剛らレジェンドたちが選定した「J歴代ベスト11」を一挙公開! GKは鈴木彩艶(パルマ)を推したい。森保ジャパンで正GKに抜擢されたアジアカップでは失点につながるミスなどから厳しい批判も浴びたが、しっかりと糧にして成長を示し、クラブではベルギーのシント=トロイデンからセリエAのパルマに移籍。GKにとってはある意味、最も評価の厳しいリーグで着実に経験を積んで、その後の日本代表でのパフォーマンスに還元している。順調なら2026年の北中米W杯でゴールマウスを守る期待は高いが、そのためにも2025年のさらなる成長がカギになる。 DFは現在の森保ジャパンにならって3バックで、チェイス・アンリ(シュツットガルト)、中谷進之介(G大阪)、町田浩樹(ユニオンSG)の3人を選んだ。 チェイスはドイツ1部のシュツットガルトで、セカンドチームから評価を高めてトップチームに昇格すると、先輩の伊藤洋輝がバイエルン・ミュンヘンに移籍したセンターバックでスタメンに定着。チャンピオンズリーグのピッチも踏んだ。欧州レベルでも目を見張る身体能力に加えて、スキルも着実にレベルアップさせて、頼もしい存在になってきている。ルーツのあるアメリカ代表の権利もあることから、早い時期のA代表招集が期待されている。 中谷は名古屋グランパスからG大阪に加入して、開幕時から持ち前のリーダーシップと統率力を発揮し、同じくセンターラインに加わったGK一森純、ボランチの鈴木徳真らと、攻撃的なイメージの強いチームに守備の安定をもたらした。ガンバと言えば宇佐美貴史の活躍が目立ったシーズンでもあったが、中谷の心身での支えはキャプテンも担うエースにとっても大きかったと言える。 町田はベルギーで4シーズン目となるが、個の守備強度を確実にアップさせており、日本代表では左センターバックで、ここまで最終予選の全試合でフル出場。来年は北中米W杯に向けて、怪我から復帰予定の冨安健洋や伊藤との競争も待つが、個人としてのステップアップも期待されるところだ。