《モリタク流人生観》がんステージ4の森永卓郎さん”ぼくがいま食べているもの” ラーメン、すし、アイス、ケーキ…「好きなものを食えるだけ食って間食もバンバンする」
低糖質ダイエットでマイナス20kg
自由奔放な森永さんの食生活は、がんになる以前からだ。朝起きてすぐにかつ丼を食べ、昼はラーメンと炒飯、餃子セット。夜は立ち食いそば屋でかつカレー丼を食べるというのが常だった。 「1日5食が当たり前で、そのほとんどが丼もの。なぜかというと早く食べられるから。1食あたり平均5分以内ですませていました。牛丼やハンバーガーなどファストフードもよく食べてました。炭酸飲料もがぶ飲みしていましたし、不摂生を体現するような食生活でしたね。 体重はうなぎのぼりで、ウエストは110cmを超えていました」 2009年には糖尿病を発症し、尿路結石の激痛に苦しむなど体が悲鳴を上げ始め、2015年、森永さんは一念発起してダイエットに取り組むことになる。 「パーソナルトレーニングジム・RIZAPで肉体改造を行いました。トレーニングと低糖質ダイエットです。高たんぱくで低糖質の食事を3食腹いっぱい食べて、間食はしないというルールでした。食事量を減らさなくていいという点で、低糖質ダイエットは楽でしたね。お腹いっぱい食べられるし、酒だって飲める。 4か月で約20kgの減量に成功し、ウエストはマイナス20cmです。そう考えるといまの食生活は低糖質の真逆ですね」 一方で、この低糖質ダイエットがいまの食事に生きている部分があると森永さんは言う。 「がんになって卵をほぼ毎日食べるようになった。もともと好きでしたが、栄養価が高くて効率がいいんです。 毎日食べると飽きちゃうんだけど、低糖質ダイエット時代にも卵をたくさん食べていて、そのときにいろんな食べ方をしたので、目先を変えるのが得意なんですよ。スクランブルエッグとか卵焼きとか豆腐を混ぜたオムレツとかね。1分かからずにできますし。これはRIZAP時代の技術の蓄積です」
毎日のヨーグルトは奥さんと一緒に
卵を食べる習慣以外で、がんになって唯一変わったのが毎日のヨーグルトだ。 「がんになる前はヨーグルトを食べる習慣はいっさいなかったんです。いろいろな食事のアドバイスをもらった中で、ヨーグルトは摂取に害もなさそうだし、すすめてもらったものがおいしかったから。 でもこれも、毎日同じ種類ではなくて違うものを食べています。お医者さんが、ヨーグルトはそれぞれ菌が違うからと教えてくれて。気に入ってるものもいくつかあるんだけど、あえていろいろ食べるようにしています。食べるタイミングは家にいるときなので夜が多いかな。 ヨーグルトも、結局効率がいいんですよ。カップ1つでエネルギーがちゃんととれる。私、乳糖不耐症なので牛乳を飲むとすぐにお腹を下してしまうんですが、ヨーグルトは平気。プレーンよりもいちごやブルーベリーが入っているのが好きで、プレーンを食べるときはジャムとかはちみつをぶっ込んでます」 毎日のヨーグルトは奥さんも一緒に習慣化したため、「唯一共通の食習慣」になった。 「うちの奥さんはネバネバ系も好きだし、ヘルシーな食事も好きだし、一緒にご飯を食べようとすると整合性がとれない。食事で揉めるんですよ。奥さんは肉が好きじゃなくて肉を食べる人の気持ちがわからないので、ステーキも中までカリカリに焼いちゃって塩とかいっぱいかけちゃう。外だけ焼き色をつけて、中は赤い状態で塩はいらないって何度も言ってるんですけどね……。けんかになってしまうので、妻と同じ食事をとることはやめました」 (後編に続く) ※女性セブン2024年11月7日号