バレー・パナソニックが4季ぶり頂点「誰が出ても勝てる」を証明
思わぬアクシデント
昨年末、5年ぶりに天皇杯を制し、リーグもレギュラーラウンド1位、ファイナル6でも3連勝と優勝への階段を着実に上っていたときに、思わぬアクシデントが起きた。 ファイナル6第4戦の2月18日、開始早々にエースの清水邦広が負傷。スパイクをした際にブロックボールを避けたため着地姿勢が乱れ右膝を痛め、立ち上がれない。痛みは尋常でなくわずか動かしただけでも「痛い」と清水は叫んだ。 チーム発表によると、「右膝関節を負傷、右前十字靱帯損傷で全治12カ月」2度の手術が必要という大けがだった。清水はツイッターで「右内即靭帯断裂 半月板損傷という診断結果でした」と記している。 「本当に悔やみきれないです また戻ってこれるか分かりませんが みなさんの思いや言葉はしっかりと届いています 本当にありがとうございます」 目標半ばでチームを離脱する悔しさ。清水邦広はツイッターで思いを吐露した。
清水のけが、川村監督「一番テンパっていたのは僕」
天皇杯優勝の立役者であり、レギュラーラウンドでもアタック決定率3位、総得点6位、アタック決定本数7位(ともに日本人最上位)、サーブ効果率8位と名実ともにチームの主軸の清水邦広が突然いなくなった。チームは動揺した。 「清水がけがをして、正直、一番テンパっていたのは僕だったと思います。何をどうしようか先が見えなくて……。でも試合は続いていく、スタッフに支えてもらってなんとか目の前の一戦一戦を戦っていこうと気持ちをもっていった」と川村監督は振り返った。 メンバー同士でも話をしたという。 「清水がいない。でも、『清水の代わりは誰にもできない』から固執してはよくない。清水の分もと思ってしまうと負担が大きくなってしまう。このメンバーでどう戦うか、目の前の一戦に集中しよう」(福澤達哉) くじけそうになったところにVリーグ機構からけん責と制裁金100万円などの処分を受けるという事態も加わった。1月27日の東レ戦の先発メンバー構成(久原翼、福澤達哉、今村貴彦、関田誠大、山内晶大、兒玉康成)が「参加チームは、その時点でおける最高の状態、最強メンバーをもって、(Vリーグ機構における公式)試合に臨まなければならない」に違反したとして2月22日付けで機構から制裁を受け謝罪した。